皮膚のバリア機能とは?バリア膜強化のためのスキンケアと食事のポイント

肌のうるおいは、肌にもともと備わっているバリア機能によって保たれています。肌がカサカサになって乾燥してしまうのは、肌の水分が失われ、皮脂分泌が減少することによって、バリア機能が低下している証拠
カサつきやザラつきなどの症状があらわれるだけでなく、さまざまな肌トラブルやかゆみ、湿疹などの炎症につながったり、シワ、たるみなどのエイジングサインにも直結したりととても重要な機能なのです。美しい肌を保つためにはバリア機能を健やかに保つことが最重要ポイント。
ここでは肌のバリア機能についての基礎知識と、バリア膜強化のためのおすすめケアをご紹介します。

皮膚 バリア機能

すこやかな皮膚に欠かせないバリア機能とは?

肌質にかかわらず、さまざまな肌トラブルの悪化につながるのがバリア機能の低下。では実際にどのような働きをしているのか具体的に見ていきましょう。

バリア機能とは?

バリア機能とは、皮膚表面の角質層に備わっている、肌の保護的役割を持った機能のこと。
皮膚は、表皮と真皮、皮下組織(皮下脂肪層)の三層に大別されます。表皮内は角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4層機構でできていて、その中でも一番外側に位置するのが角質層、または角層とも呼ばれる層です。
角質層は主に三つのバリア機能によって肌の水分量を維持したり、外的刺激から肌を守ったりする働きを持っています。このバリア機能を維持することが肌をすこやかに保つ上で大切なポイントなのです。

バリア機能1…皮脂膜

角質層の表面は汗と皮脂からなる皮脂膜が覆っています。この皮脂膜は健康な肌が持っているバリア機能の一つ。皮脂膜は乾燥や摩擦、皮膚の常在菌と呼ばれる細菌などの外的刺激から肌を保護してくれていると同時に、角層の水分蒸発を防ぐフタ的な役割も担っています。

バリア機能2…天然保湿因子(NMF)

角質層内には天然保湿因子、(NMF)が存在しています。NMFは化粧水などに含まれる水分や保湿成分をたっぷりと蓄える役割を果たします。

バリア機能3…細胞間脂質

主にセラミドからなる細胞間脂質は、角層細胞と角層細胞の隙間をレンガの間のセメントのように埋め、つなぎとめることで、角質層内の水分を保持する機能を持っています。

肌のバリア機能

上記に挙げた3つのバリア機能のほか、角層細胞の外壁を構成するタンパク質「インボルクリン」なども、肌のバリア機能において重要な要素と言えるでしょう。

バリア機能が低下する原因

肌のバリア機能は水分と油分のバランスが保たれた状態で働きます。しかし空気の乾燥や紫外線ダメージ、摩擦、誤ったスキンケアなどの刺激が加わると、肌のバリア機能が低下。皮脂膜が薄くなったり、角質のきめが乱れたりして肌内部の水分がどんどん蒸散し、さらに乾燥が進む悪循環に陥ってしまいます。
また、ターンオーバーが乱れることもひとつの原因。肌の新陳代謝であるターンオーバーは、正常な状態であれば健やかな角質細胞を角質層へ押し上げていきますが、この周期が早すぎると、角質の剥がれが早くなり、水分を蓄える力が弱くなって乾燥につながります
一方、遅すぎると古い角質が表皮にとどまってザラつきの原因に。ターンオーバーの周期の乱れには生活習慣が大きく影響し、睡眠不足や栄養バランスなどによりホルモンバランスが変化することで起こります。その他、肌の天然保湿因子(NMF)が少ない場合も肌のバリア機能低下の原因です。天然保湿因子は角質層にもともと存在するうるおい成分ですが、アトピー性皮膚炎などの場合は肌に天然保湿因子が少ないことで生じるともいわれています。

皮膚のバリア機能をサポートするためのスキンケア

さまざまな原因によって肌のバリア機能が低下してしまった場合、どんなケアが望ましいのでしょうか?バリア膜強化に適したケアをお教えします。

皮膚を清潔にする

バリア機能が低下した状態で、化粧品に含まれる成分やアレルゲンとなる異物が肌に付着すると肌トラブルにつながってしまうおそれがあります。
朝晩など、正しい洗顔で肌を清潔に保つことが大切です。クレンジング剤や洗浄力の強い洗顔料は皮脂を取りすぎて肌のバリア機能を損なうため、肌にやさしいタイプを使用しましょう。しっかり泡立て、泡をクッションのようにして汚れを押し洗いするようにやさしく洗い、ぬるま湯で洗い流すとよいですよ。

皮膚の乾燥を予防する

肌のバリア膜を強化するためには、肌を乾かさず、水分と油分のバランスが整った状態をキープすることが効果的。そのために毎日のスキンケアで肌に十分なうるおいを届けましょう。化粧水、美容液、乳液、クリームの順でお手入れを行うのが基本です。化粧水のみのケアでは一時的に肌がうるおっても、保湿成分が肌に蓄えられず蒸発してしまうため、必ず油分も与えることがポイント
ケアの工程が多いと感じる場合は、長時間うるおいが続くオールインワンアイテムがおすすめです。手軽にケアができるため、続けやすいこと、そして肌に触れる回数が少なくなるため、摩擦刺激による負担を最小限に抑えられることから人気があります。
また、肌が薄い人、特に新生児やすでに肌に炎症が生じているような人の場合は、配合成分に注目し、肌にやさしいアイテムを使いましょう。
パラベン、アルコール(エタノール)、香料、着色料、鉱物油、シリコンなどは、赤ちゃんの肌や、肌バリア機能が低下した肌にとっては、強い刺激となることがあります。アレルギーテスト済みなどの表示や、成分表を参考にして自分の肌に合うアイテムを選ぶことが大切です。

 

メディプラスゲルで皮膚のバリア機能をサポート

1日中肌の潤いを保ち、肌のバリア機能をサポートするメディプラスゲル。独自成分が角層までアプローチして肌の基盤を整え、乾燥や刺激から守ります。洗顔後すぐのワンステップで外的刺激にもゆらがない、健やかな肌へ。

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食事のメニューに!皮膚のバリア機能のサポートが期待できる栄養素

肌のバリア機能は、ターンオーバーによって生まれ変わる角質細胞によって健やかに保たれています。その生まれ変わるための細胞を構成するのは、普段私たちが口にする食事に含まれた栄養素。整った食生活を心掛ければ、肌のバリア膜強化も期待できますよ。

ビタミンA

ビタミンAには皮膚や粘膜のうるおいを健やかに保ち、角質層に含まれる天然保湿因子(NMF)の産生を促す働きがあります。しっかり摂ることで皮膚のうるおいを保ちやすくなり、乾燥予防につながるといえるでしょう。カロテノイドの一種、β-カロテンが、体内で必要に応じてビタミンAに変換されるため、β-カロテン豊富なニンジン、小松菜、ホウレンソウなどの緑黄色野菜を多く摂ることがおすすめです。

ビタミンB6

ビタミンB群の一種で、ピリドキシンとも呼ばれる栄養素。角質細胞を作り出すタンパク質の代謝に必要な栄養素で、皮膚や粘膜の維持を担う役割があります。ビタミンB6が欠乏すると、タンパク質の代謝異常が起こってしまい、肌トラブルが起きやすくなることも。鶏むね肉や、イワシやマグロなどの魚、にんにくやサツマイモなどに多く含まれています。

ビタミンE

ビタミンEには活性酸素の働きを抑える働きがあります。また、細胞の酸化を抑えるため、アンチエイジングの観点からも注目されている栄養素です。
大豆製品、ナッツ類、パプリカ、ホウレンソウ などに含まれ、肌の血行を良くし、ターンオーバーがサポートされることでバリア機能が高められると考えられます。

必須脂肪酸

肌を保護する皮脂の原料となる栄養素で、体内で合成できないものを必須脂肪酸といいます。オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸などがあり、コーン油や紅花油等の植物性油、ナッツ類などに含まれています。料理をする際は、必須脂肪酸が含まれる油を使うと効率的に摂取できて良いでしょう。

乾燥を予防して健やかなバリア機能をキープ

多くの肌トラブルや症状の悪化には、肌のバリア機能が深くかかわっていることがわかったでしょうか。美しくうるおいに満ちた肌のためには、まずバリア機能を健やかに保つことが大切です。
肌への刺激を避け、しっかりと乾燥予防することでバリア機能を向上させましょう。同時に、睡眠や食事などの生活習慣を乱さないよう心掛けることも忘れずに。健やかなバリア機能のためのケアを習慣化し、健やかな肌を手に入れましょう。

【監修医師】久保田 潤一郎
医学博士 久保田 潤一郎 もっと詳しく
久保田潤一郎クリニック院長 元杏林大学医学部助教授(形成外科学)
日本形成外科学会専門医・日本レーザー医学会永年レーザー専門医

杏林大学医学部卒業。慶應義塾大学病院に勤務し、医学博士号取得。後に、杏林大学医学部助教授(准教授)として診療を行うかたわら、後輩の指導にも熱心にあたる。数々の臨床・研究を重ね、多くの形成外科・美容外科の治療のほか、レーザーや光線療法により様々な皮膚のトラブルに対処し、皮膚レーザー療法を確立。国内外の医学会だけに留まらず、各種講演会でも積極的に講演し、自らの治療・基礎研究を主とした様々な情報や最新情報を広く伝えている。

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