顔のシミを薄くする方法とは。自宅でできるスキンケアや美容皮膚科での治療を紹介

顔のシミにはセルフケアで対処できるものと、自分でケアするのは難しいものがあります。セルフケアできないシミは、美容皮膚科での治療で改善が期待できます。今回は顔のシミの種類と自宅でできるケアの方法を紹介。また美容皮膚科で治療を受ける場合の施術内容、治療後のダウンタイムについても説明します。

顔のシミは薄くすることができる?

顔に手を添える女性のアップ
顔のシミは種類によってケアの仕方が異なります。まずは自分でケアできるシミと、美容皮膚科での治療がおすすめなシミについて解説します。

セルフケアで改善できる顔のシミ

セルフケアで改善できる代表的なシミは3種類あります。
<老人性色素斑>
紫外線が主な原因となるシミ。頬やこめかみのあたりに、茶色い斑点が現れるのが特徴です。
老人性色素斑
<炎症性色素沈着>
ニキビや傷の跡に現れるシミ。自然と薄くなることも多いですが、刺激や紫外線を受けるとそのまま残ってしまうケースもあるので注意が必要です。
炎症性色素沈着
<肝斑(かんぱん)>
30代以降の女性に多いシミ。主にホルモンバランスの乱れが原因となり、頬のあたりに左右対称のぼやっとしたシミが浮き出てきます。
肝斑(かんぱん)
自分のシミの種類がわからない場合は、こちらの審断サイトがおすすめです。いくつかの質問に答えるだけで、シミタイプと対処法がわかります。

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セルフケアでは改善が難しい顔のシミ

以下の種類のシミを薄くするには、美容皮膚科での治療がおすすめです。
<雀卵斑(じゃくらんはん)>
一般的にソバカスと呼ばれているシミです。遺伝性のもののため、セルフケアでは対処が難しいと言われています。しかし症状を悪化させないためにも、自身での紫外線ケアは必要です。
雀卵斑(じゃくらんはん)
<脂漏性角化症>
加齢によってできるイボやシミのこと。紫外線が当たりやすい部分にできます。特に盛り上がっているものは、化粧品などによるセルフケアでの改善は難しいので対処が必要です。
脂漏性角化症
<花弁状色素斑>
日焼けの後に茶色く小さなシミが複数発生するのが特徴。肩や背中に現れることが多く見られます。
花弁状色素斑

自宅でできる顔のシミのケア方法

クリームを手に取る女性の手
セルフケアで改善できる顔のシミには、スキンケアや生活習慣の見直しが効果的です。自宅でできるセルフケアの方法と、気を付けたい日々の習慣を紹介します。

顔のシミのスキンケア方法

スキンケアには、美白化粧品や医薬部外品を取り入れましょう。特に紫外線が原因のシミには、グリセナジーMK(オゾン化グリセリン)やビタミンC誘導体、トラネキサム酸、プラセンタエキスなどが配合されているものに効果が期待できます。
加えて肌のターンオーバーを正常に保つために、丁寧な洗顔と保湿を心がけてください。肌の調子を見ながら1~2週に1度はピーリング剤を使用し、メラニンの排出をサポートするとなお良いです。
シミに効果的な美容液については以下の記事で詳しく説明していますので、併せてご覧ください。

体の内側からできるシミケア

食事や市販の飲み薬などで、体の内側からケアすることも大事です。積極的に摂取したいのは、ニンジンやブロッコリーなどの緑黄色野菜に多く含まれるビタミンA、レモンやアセロラなどに含まれるビタミンC、アーモンドなどに含まれるビタミンEです。
ただし肝斑は医薬部外品による対処が困難なため、トラネキサム酸、ビタミンCなどの内服や生活習慣の改善を行うのが良いと言われています。炎症後色素沈着も同様で、トラネキサム酸やビタミンCの内服がおすすめです。

顔のシミを改善する生活習慣

ストレスや睡眠不足もシミの原因となります。日頃から適度な運動を行う、湯船にゆっくり浸かるなどを心がけ、なるべくストレスを溜めないようにしましょう。また寝る前はスマホを見ないようにし、1日6時間以上の睡眠時間をとると、睡眠不足の改善につながります。
ホルモンバランスの乱れが原因となる肝斑の改善には、この生活習慣の見直しが基本です。加えて先ほど紹介した飲み薬も検討するとより効果的。その他に炎症性色素沈着には摩擦を避ける、遮光するなどの習慣も大切です。
シミを改善する方法については以下の記事でも紹介していますので、併せてご確認ください。

美容皮膚科で顔のシミを薄くする治療方法

クリニックで説明を受ける女性
セルフケアでは改善が難しい顔のシミは、美容皮膚科で相談するのがおすすめです。美容皮膚科での主な治療方法を紹介します。

美白成分配合の医薬品を処方してもらう

市販の薬もありますが、美容皮膚科では自分に合った飲み薬や塗り薬を処方してもらえます。自宅でのケアで効果がみられない場合、何を使用すれば良いかわからない時は相談するのも良いでしょう。
なお、内服薬のデメリットとして副作用が出る場合があります。トラネキサム酸の内服は副作用が出ることが少ないとされていますが、人によっては食欲不振や悪心、嘔吐や胸やけ、眠気、そう痒感、発疹などの症状が報告されています。副作用などについては、医師にしっかりと聞くことが大切です。

肌の状態を改善する施術を受ける

シミだけでなく、肌そのものの改善をはかる施術もあります。代表的な施術が以下の2つです。
<イオン導入>
肌に弱い電流を流して、ビタミンCやトラネキサム酸、プラセンタなどの美白有効成分を肌の奥まで浸透させる施術。痛みや術後のダウンタイムが少ないのがメリットです。肌の状態に適さなかった場合は、炎症や肌荒れなどのトラブルが起こる場合もあります。
<ケミカルピーリング>
顔に薬剤を塗り、古い角質を取り除く施術です。シミの他にも、ニキビ跡や毛穴の黒ずみなどの肌荒れへの効果、肌のターンオーバーを促す作用もあると言われています。ただしピーリング剤が強すぎたり、肌質に合わなかったりすると、炎症を起こして逆に色素沈着が起こってしまうこともあります。

顔のシミに直接働きかける治療を受ける

最後は、直接シミにアプローチする施術です。飲み薬や美容液などでは改善が難しかったシミの治療としても効果があります。代表的な治療法が以下の2つです。
<レーザー>
レーザー光線でメラニンを破壊し、肌の治癒力で元の状態に戻す方法です。ソバカスや肝斑の治療としても行われ、短期間で効果が実感できるのがメリット。しかし肌に合わないと、逆にシミが濃くなってしまうこともあります。
<フォトフェイシャル>
レーザーのようにピンポイントではなく、広範囲に照射する方法です。小ジワや毛穴の開きなどの改善にも効果があります。レーザーより弱い光を使うので肌へのダメージは少ないのが長所です。その分、複数回の通院が必要となります。また、術後は一時的にシミが濃くなるケースもあります。

注射・点滴を受ける

美容皮膚科では、ビタミンやミネラルなどの美白に効果がある成分を、注射や点滴などで体内に取り込む処置も行っています。シミの他にも、くすみやニキビなどの肌荒れの改善も期待できます。ただし薬剤を急に投与することにより、治療後に吐き気や血管の痛みを感じることもあるので注意が必要です。

顔のシミ治療後のダウンタイム

時計とアロマオイル
レーザー治療など直接肌に働きかける施術には、術後のダウンタイムが必要です。まずダウンタイムとは何かを説明し、必要な日数や注意点を紹介します。

ダウンタイムとは

ダウンタイムとは、治療や術後の痛みや腫れが収まるまでの期間のこと。顔のシミ治療の場合は、レーザーなどの照射系治療後に炎症やかさぶたができ、治るまでに日数を要します。施術内容によっては絆創膏などでの保護が必要となったり、一時的にシミが浮き出て目立ったりすることもあるので要注意です。

顔のシミ治療によるダウンタイムの日数

顔の美容レーザーの場合は、7〜10日程度のダウンタイムが必要です。年齢が若いほど早く治る傾向があります。

ダウンタイムの注意点

ダウンタイム中は、摩擦や紫外線などのダメージにいつもより配慮が必要です。怠ると炎症後色素沈着となり、逆にシミの原因となることがあります。その他にもメイクやお風呂に制限があるなど、施術内容によってさまざまなので、事前に医師に確認しておきましょう。

顔のシミは正しいケアで薄くすることができる

たくさんの化粧品
顔のシミが改善されずに悩んでいた人は、ケアの方法を見直す必要があるかもしれません。できてしまったシミは、種類ごとの正しいケアで改善されます。まずは自宅で取り入れられるものから始めて、自分では難しいと思ったら医師や専門家に相談してみてくださいね。
自分のシミの種類を知るには、こちらのシミ審断を行ってみてください。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。

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