できてしまったシミを治す方法とは?そばかすとの違いや改善法を美容皮膚科医が解説

できてしまったシミを治す方法とは?そばかすとの違いや改善法を美容皮膚科医が解説

顔にできるシミにはいくつか種類がありますが、そばかすは大人になる前から悩んでいる人もいるでしょう。シミとそばかすはどう違うのか、同じ治療できれいになるのか、気になるシミとそばかすのケアについて皮膚科医が解説します。

はなふさ皮膚科理事長 花房火月先生

お話を伺った医師

はなふさ皮膚科

理事長 花房火月先生


2006年東京大学医学部医学科卒業後、がん研有明病院や東京大学医学部附属病院などでの研修を経て、東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線レーザー科・助教。2011年、三鷹はなふさ皮膚科を開設の後、東京・埼玉で8院を開院。難治性の皮膚疾患をはじめ、薄毛、シミ・シワなどの美容皮膚科にも取り組む。著書に『やっぱり美人は、かかりつけの美容皮膚科を持っていた』など。

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顔のシミは治すことができる?

ひとつの目立つシミを消したいという方から、顔全体を治療したいという方まで、皮膚科を訪れる方のシミに関するお悩みは様々です。
ひとくちに「シミ」と言っても症状や原因により種類が分かれるので、治療はそれぞれに合った方法で行う必要がありますが、適切にケアをすれば多くのシミを治すことができます。

シミの相談に来られる方の特徴

シミが気になり出すのは30代後半くらいの方が多いようで、実際にシミ治療で皮膚科を訪れる方も、そのくらいの年代から増えてきます。
「30~40代のうちは仕事や子育てに忙しく余裕がない」と、色々なことが少し落ちついてくる50~60代になってから治療を開始される方もいらっしゃいますが、シミも長年の蓄積になってくるとその分費用や期間がかかることになるので、気になったら早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
また、できるだけシミの発生を防ぐためには、10代や20代の早いうちから予防ケアを行うことが大切です。
日焼けの予防

治療中、治療後は紫外線に注意

治療方法によりかかる期間は異なりますが、シミの治療中、治療後は紫外線による刺激を避ける必要があります。また、レーザー治療を行った場合は、照射後にテープを貼らなければならず、汗やムレが気になります。
そうした理由から、シミ治療は真夏を避けて行う人が多い傾向にあります。
ただ、夏でも日常生活を送る上で浴びる紫外線程度であれば、適切なケアができれば問題ありませんので、治療時期は特に気にせず、1年中いつでも思い立ったときに始めてください。

シミとそばかすの違いと治療方法

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皮膚にできる色素斑をすべて「シミ」と呼ぶ場合もありますが、専門的に見ると、斑点の大きさや場所、出方によって種類が異なり、シミとそばかすは別のものに分類されます。
顔にできるシミはどれかひとつではなく、様々な種類の「シミ」が混ざっているのが一般的です。

シミとそばかすの違い

日光性や老人性の色素斑がいわゆる「シミ」とされるのに対して、そばかすは別のものという認識をされている人が多いのではないでしょうか。
そばかすはシミよりも小さな色素斑で、幼少期から発症することが多いものです。
遺伝的な要因で発症すると言われており、治療してきれいになっても、数年したらまた出てくるケースもあります。
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そばかすの見分け方

顔にできた色素斑がそばかすかどうかを見分けるポイントのひとつは発症時期です。一部例外的に、アジア人で大人になってから発症するケースはありますが、基本的には、そばかすは3~5歳の幼少期に出始めます。
もうひとつのポイントは色素斑の大きさと分布範囲です。そばかすは、一粒辺りせいぜい2~3mm程度の小さな褐色斑が、両頬や鼻背部に、左右対称に出てきます。
子どもの頃からあって、粒が小さく左右対称であればそばかすと考えて良いでしょう。

そばかすの特徴

(画像提供:はなふさ皮膚科)
そばかすは、世界的に見れば大人になるにつれて減ってくると言われていますが、日本人の場合あまり当てはまりません。時期によって多少増えたり減ったりはするものの、大人になっても残っている人が多いです。
遺伝的な要素があるそばかすは、発症自体を防ぐのは難しいですが、紫外線を浴びることによって濃くなったり薄くなったりする点についてはケアすることができます。
紫外線をなるべくカットすることで、紫外線による悪化を防ぐことができるので、UVケアはしっかり行いましょう。

そばかすの治療法

そばかすに効果的な治療法は、レーザーかフォト治療です。
レーザーは照射できる範囲が狭いので、数を打たなければなりませんが、最近は連続照射できる機械も出てきているので、以前に比べると短時間での治療が可能になっています。ダウンタイムはありますが、効果が高く、1~2回の治療できれいにすることができるでしょう。
フォトの場合は1ヶ月に1度の頻度で、3~6回が標準的な治療回数です。

シミとそばかすを同時に治療する場合

そばかすに悩む方の中には、加齢や紫外線ダメージによるシミも混在していることが多いです。そのため、皮膚科で治療を行う場合は、広い範囲に処置をすることで、さまざまな種類の色素斑に対し同時にアプローチすることをおすすめします。
レーザーやフォト以外に、塗り薬で治療する方法もあります。皮膚科医に相談の上、自分に合った適切な治療を選ぶようにしましょう。

化粧品でできるそばかすケア

化粧品
化粧品でそばかすを完全に消すことは難しいですが、ターンオーバーを促進したり、メラニンにはたらきかけたりする成分が配合されている化粧品を使用することで、少しずつ気になる部分を薄くする効果は期待できます。
ハイドロキノンやビタミンC誘導体、レチノールなどが代表的な成分です。セルフケアを行う場合には、こうした成分に着目して化粧品を選ぶと良いでしょう。

そばかすは隔世遺伝する?

そばかすは遺伝すると言われていますが、親は発症していないのに自分にそばかすがあると、「そばかすは隔世遺伝するのか?」と気になる方もいるでしょう。
遺伝子の構造上、そばかすの発症はきれいな隔世遺伝のパターンをとるわけではなく、隔世遺伝をすると断言できるものではありません。ただ、そばかすには女性ホルモンが関係してるため、男性より女性の方が発症しやすい傾向にあり、両親ともそばかすはないけど、父方の祖母から続く遺伝的パターンで発症するケースがあると言えます。

適切な診断を受けて、自分に合ったシミ治療を

自分に合ったシミ治療を
そばかすは遺伝的要因と紫外線で発症すると言われているため、セルフケアである程度は予防が可能です。そして、その他の色素斑もセルフケアで予防することができます。特に紫外線はシミの大きな原因のひとつですので、日頃からUVカット効果のある化粧品で紫外線から肌を守りましょう。
また、乾燥も肌を傷めシミができやすくなってしまうので、保湿もしっかり行ってください。
できてしまったシミは、セルフケアで完全に消すことは難しいですが、美白化粧品である程度ケアが可能です。

医薬部外品の美白化粧品の効果

美白効果を謳い、医薬部外品の承認を得ている化粧品の多くは、メラニンの生成を防いでシミができるのを予防するものです。
ただ、ビタミンCやビタミンAには、メラニンの生成を防ぐだけでなく、肌のターンオーバーを促進し、老廃物を排出する効果もあるので、使い続けることでシミが薄くなる可能性もあると言えます。
医薬部外品の美白化粧品の効果

クリニックでシミ治療を行う場合の期間

クリニックでシミ治療を行う場合は、レーザー、フォト、塗り薬、導入などの方法があります。
レーザーは高い治療効果が期待でき、他の選択肢より治療期間も圧倒的に短くできます。ただしダウンタイムがあり、一度傷のようになることは知っておきましょう。また、肝斑には効かないので注意してください。
導入系は完治を目指すより、化粧品の強化版として薄くすることが目的と考えるのが良いでしょう。
フォトや薬での治療の場合、期間は最低でも数ヶ月から半年ほどかかります。シミは多くの場合いくつもできているものなので、よほど大きくて濃いものがあるのでなければ、広範囲にできるものを選んで治療を行うことをおすすめします。
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そばかすはクリニックで治療できますし、他のシミとあわせてきれいにするためにも、医師の診断を受けて適切な治療法を提案してもらった上で選択するのが効果的です。
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顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

はなふさ皮膚科 理事長 花房火月先生

2006年東京大学医学部医学科卒業後、がん研有明病院や東京大学医学部附属病院などでの研修を経て、東京大学医学部附属病院皮膚科・皮膚光線レーザー科・助教。2011年、三鷹はなふさ皮膚科を開設の後、東京・埼玉で8院を開院。難治性の皮膚疾患をはじめ、薄毛、シミ・シワなどの美容皮膚科にも取り組む。著書に『やっぱり美人は、かかりつけの美容皮膚科を持っていた』など。

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