そばかすの原因と対策!予防法や見分け方、シミとの違いを徹底解説
そばかすはシミの一種とされています。ただし遺伝性のものが多く、出現時期や形状など他のシミとは少し性質が異なります。遺伝的要素があるため発症自体を防ぐのは難しいですが、適切なケアで悪化を防ぐことは可能です。この記事では、そばかすを悪化させないための対策や他のシミとの見分け方、できてしまったそばかすの改善法を紹介します。
そばかすはシミの一種?種類の見極め方
シミにはいくつか種類があり、そばかすもシミの1つです。ここでは、そばかすを含むシミの種類、シミとそばかすの見分け方を紹介します。今あるシミに悩んでいる人は、当てはまるものを確認してみてください。
そばかすの出やすい場所と大きさ
日焼けや肌の炎症などによってできるシミは、場所や形状に決まりはありません。ですが、そばかすは出現しやすい場所や大きさが限られています。主にそばかすは鼻や頬を中心に、左右対称に5ミリ以下の小さな斑点が散らばるように現れるのが特徴です。なお顔以外にも、腕や体などに出現することもあります。
そばかすの出現する時期
そばかすが他のシミと大きく異なるのは出現する時期です。通常、一般的なシミは加齢とともに気になり始めることが多いですが、遺伝が原因のそばかすは幼少期から出現する傾向にあります。
そばかすの色の濃さ
そばかすは夏に色が濃くなり、冬に薄く見える点が他のシミと見分ける際のポイントです。また幼少期から見られるそばかすは、思春期を過ぎると自然と目立たなくなることもあります。ただし紫外線によって悪化する場合もあるため注意が必要です。
ここまで、そばかすの見極め方を解説しました。自身のシミを確認してみた結果「そばかすじゃないかも?」と感じた方もいらっしゃるかと思います。そういった場合には、ぜひ「シミ審断」を活用してみてください。シミ審断を活用すれば、自身のシミの種類を特定することができるため、本当にそばかすかどうかを判断できるでしょう。
本当にそのシミはそばかす?自身のシミの種類を正確に知るためにもシミ審断を活用してみてください
そばかすができやすい人の特徴
そばかすには遺伝的な要素があるため、親にそばかすがある場合には女性・男性問わずできやすいと言えるでしょう。また、そばかすは大人よりも子どもの時にできやすく、大人になるにつれて薄くなっていく傾向があります。遺伝的な要因でそばかすができる場合、事前のケアで完全に防げるわけでは無い点に注意が必要です。
他にも、色白の方や地毛が明るめの色をしている方なども、そばかすができやすいと言われています。その理由として、メラニン色素のひとつである「フェオメラニン」を多く保有している可能性が高い点が挙げられます。日本人よりも西洋人の方が、体質的にフェオメラニンが優位であるとされているため、日本人はどちらかというと、そばかすができやすい体質ではないと言えるでしょう。
そばかすができる原因
- 先天的な要因:遺伝
- 後天的な要因:紫外線
それぞれ内容は似ているように感じられますが、先天的な要因と後天的な要因に分けられます。
先天的な要因:遺伝
幼少期からあるそばかすは、遺伝である場合がほとんどです。特に女性に多く見られ、さらに色白の体質の人は遺伝する確率が高いと言われています。遺伝的要因の場合は成長によって次第に薄くなることもありますが、紫外線を浴びることで濃くなる場合もあるため、紫外線対策は必要になってくるでしょう。
後天的な要因:紫外線
シミ全般の原因となるのが紫外線です。肌に紫外線などのダメージを受けると、シミの元であるメラニン色素が過剰に生成され、排出しきれず肌に色素沈着を起こし黒くなります。そばかすの場合、この紫外線が悪化の原因となることも。そのため、大人になってからそばかすが濃くなったと気になりだすケースもあります。
そばかすを自力で消す方法はある?
できれば自分で治したいものですが、残念ながらそばかすを自力で治すのは困難です。しかし、悪化させないためにも日々のケアは欠かさないようにしましょう。自分でできることと、そばかすを治す方法を紹介します。
そばかすを改善するには皮膚科に相談する
治療法 | 治療期間の目安 | 効果の高さ | 費用相場 | ダウンタイムの有無 |
レーザー治療 | 3ヶ月~ | 高 | 5,000円~50,000円/回 | 有 |
フォトフェイシャル | 6ヶ月~ | 中 | 10,000円~40,000円/回 | 有 |
内服薬 | 3ヶ月~ | 低 | 1,000~8,000円[t1] | 無 |
*2023年5月調べ
*美容医療では保険が適用されないので注意してください
レーザー治療
レーザー治療は、レーザー光線をそばかすに当てることでメラニンを破壊する治療法です。直接作用するので治療効果が高く、比較的短期間で効果を実感しやすい治療法と言えます。ただし、肌に合わないとシミを濃くしてしまう可能性があるため、治療前に担当医とよく相談してから行うようにしてください。
治療費は治療する範囲によって費用が異なります。そばかすの範囲にもよりますが、どのくらいの予算感で治療ができるかは、事前に担当医に確認しておくことをおすすめします。
- 短期間で治療を終えたい人
フォトフェイシャル
フォトフェイシャルとは、IPL(インテンス・パルス・ライト)と呼ばれる光を照射して、メラニン色素にダメージを与え、浮き上がらせることで排出を促す治療法です。そばかすの改善だけでなく、肌の色ムラといった肌トラブルの改善にも期待できます。
費用相場は1回10,000円~40,000円と少し高めの設定ですが、肌が弱い人でも受けられるのが魅力です。
*フォトフェイシャルは同じメニュー名でも、マシンによって全く価格感が異なります
- 肌が弱い人
- 毛穴の目立ちや肌の色ムラ、ほかの肌トラブルも改善したい人
内服薬
皮膚科では肌の代謝を促す薬の処方なども行なっています。レーザー治療やフォトフェイシャルはダウンタイムがあるだけでなく、肌が弱い人には向かない可能性があります。ですが、内服薬による治療なら比較的肌へのダメージを与えることなく改善効果が見込めるでしょう。
内服薬は薬局などでも入手可能ですが、医師や薬剤師の指示に従い、用法・用量を守って使用してください。その方が安全に治療することができます。
これ以上増やさないために。外側からのそばかす対策
紫外線を避ける
そばかすも一般的なシミと同様、紫外線を浴び続けると悪化するため、紫外線対策は必須です。紫外線は年中降り注いでいるので、日焼け止めは1年中使用して肌を守るようにしましょう。さらに日差しの強い日には、帽子や日傘などの紫外線対策グッズも取り入れるのが理想です。
肌への刺激を減らす
肌に刺激を与えると、メラニンが過剰生成されそばかすが濃くなる可能性があるので気を付けなくてはいけません。紫外線による刺激はもちろんのこと、洗顔やスキンケア、メイクの際の刺激にも注意しましょう。肌をゴシゴシ擦ると肌が刺激を受けてメラニンが生成されやすくなるため、優しく洗顔やメイクをするようにしてください。
また、刺激を減らすために自分の肌に合った化粧品を使用することも大切です。使った後に肌がムズムズしたり、つっぱり感があったり、赤っぽく見えたりするときは、使用を中止しましょう。つけた時に「心地いい」と感じられる化粧品を探して愛用するのもそばかす対策には有効と言えます。
スキンケアをしっかりと行う
肌の汚れをしっかり落とし、化粧品などでしっかりと保湿を行うことで、肌の代謝が良くなりメラニンの色素沈着を起こしにくくします。シミ対策で化粧品を選ぶ際は「美白有効成分」が含まれたものを選ぶのがおすすめです。
美白に役立つ成分 | シミへの効果 | 期待できる効果 |
ビタミンC誘導体 | 改善 (一部) | メラニンの生成を抑制し、新陳代謝を高める。コラーゲンの生成も促進するため、シワを防ぎハリを取り戻す |
アルブチン | 予防 | メラニンを生成するチロシナーゼの働きを抑制する |
トラネキサム酸 | 予防 | メラニンの生成に必要なプロスタグランジンなどの働きを抑制。肌の炎症で起こる色素沈着によるシミ予防にも有効 |
プラセンタエキス | 予防 | メラニンの生成や色素沈着を阻害。肌のターンオーバーを助けてくれる |
(ハイドロキノン) | 改善 (一部) | メラニンの生成を抑制。メラニン色素を薄くする(脱色) |
(グリチルリチン酸) | 予防 | 肌の炎症を抑え、色素沈着によるシミ予防に効果的 |
(ビタミンE) | 改善 (一部) | 血行促進・新陳代謝の活性化により、肌のターンオーバーを促進 |
(セラミド) | 予防 | 肌のバリア機能を支え、高い保湿効果がある |
(グリセナジーMK) | 改善 | ターンオーバーを正常化させ、同時に肌表面のメラニンを分解するというダブルアクション。シミを薄くする効果が認められている。ヒト臨床試験でできてしまったシミ改善が報告された最先端成分。表示名称は「オゾン化グリセリン」 |
※()は美白有効成分ではない成分
特にシミやそばかすなどの予防に効果があるとされる成分は「トラネキサム酸」「アルブチン」「ビタミンC誘導体」などです。予防を意識するならこれらの成分を含んだ化粧水や美容液を使うのがおすすめになってくるため、現在使用しているものやこれから購入するものの成分表を確認してから使用する用にしてみてください。
同時に行うとさらに効果的。内側からのそばかす対策
十分な睡眠とストレスを溜めない生活を心がける
睡眠不足やストレスは、肌の生まれ変わりのサイクルであるターンオーバーを乱す原因となります。ターンオーバーは通常、約28日周期で繰り返され、その際にメラニンも一緒に排出されます。ですが、ターンオーバーが乱れると、うまくメラニンが排出されずに肌にとどまってしまうため、シミやそばかすができやすくなってしまいます。
そのため、なるべく規則正しい生活習慣を身につけ、ターンオーバーを正常に戻すように心がけましょう。具体的には、バランスの良い食事を摂ったり、ターンオーバーが活発に行われると言われている22時頃までに就寝したりなどが挙げられます。
サプリや食べ物で必要な栄養素を補給する
栄養素 | 特徴 | 含まれている主な食べ物 |
---|---|---|
ビタミンC | メラニンの生成と沈着を抑える。抗酸化作用もあり。 | レモン・キウイ・ブロッコリー |
ビタミンA | 活性酸素の働きを抑える。 | トマト・かぼちゃ・ほうれん草 |
ビタミンE | 活性酸素の働きを抑えるとともに、ビタミンCの働きをサポートする。 | 卵・アボカド・アーモンド |
L-システイン | 肌の代謝を助ける。ビタミンCと協力してメラニンを無色化、排出をサポートする。 | 大豆・小麦 |
そばかすは悪化させないのが1番の対策
監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長
・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。