おでこに突然できたシミの原因は?種類別の改善方法や増やさないための対策を解説

シミの大敵である紫外線は、おでこにシミができる大きな原因になります。他にもシミができる原因はいくつかあり、それぞれ種類が異なります。この記事では、おでこにシミができる原因や、考えられる種類と特徴、気を付けた方が良い症状、そしておでこのシミの改善法と、これ以上増やさないための予防法を紹介します。

突然おでこにシミができた!考えられる原因は?

おでこにできたシミ
シミの最も大きな原因となるのは紫外線です。理由は、肌に紫外線が当たるとシミの元となるメラニンが過剰に作られ、排出が追いつかなくなるため。おでこも紫外線が当たりやすい部位なので、例外ではありません。また外的な刺激だけでなく、ホルモンバランスの乱れなどの内的要因もシミの原因となり得ます。
どちらの原因でも30代くらいから現れることが多く、年齢を重ねるごとに肌の悩みは増えていきます。加齢による肌トラブルが重なり、突然シミができたと感じる人もいるかもしれません。
他にもシミができる原因はいくつかあるので、次項で種類ごとに詳しくみていきましょう。

おでこに突然できたシミの種類は?特徴と見分け方

シミにはさまざまな種類がありますが、特におでこにできやすい3つのシミの種類と特徴を解説します。気になるシミの状態と見比べてみてください。

老人性色素斑

老人性色素斑の写真とイメージ画像
紫外線が主な原因となるのが老人性色素斑​です。30代以降に気になり始める人が多いですが、早ければ20代から見られます。特に、おでこを出したヘアスタイルをよくする人は可能性が高いです。
【老人性色素斑の特徴】
茶褐色で円形に近い形状をしています。日焼け後すぐにシミになるわけではなく、長年のダメージが蓄積されていき、次第に色が濃くなってきます。そのため知らないうちに目立ってきて、ある日突然気づくこともあるでしょう。おでこ以外の顔、手や足など体のどこにでもでき、特に頬の辺りが好発部位です。

肝斑

肝斑の写真とイメージ画像
肝斑は、更年期にさしかかりホルモンバランスが崩れやすくなる年代の女性に多く見られるため、女性ホルモンのバランスが乱れるのが原因と考えられているシミです。加齢以外にも、妊娠やピルの服用などによるバランスの変化が影響することもあります。さらに紫外線やストレスによって悪化するので、注意が必要です。
【肝斑の特徴】
30〜50代の女性にできやすいシミ。もやもやとした薄茶色のシミが、顔に左右対称に広がるように現れます。おでこにもできますが、頬骨の辺りによく見られるので、頬のシミが急に増えたと思ったらまず疑いたい種類です。夏に濃くなり、冬に薄くなる傾向があります。

炎症後色素沈着

炎症後色素沈着の写真とイメージ画像
ケガやニキビ・やけど・虫刺されなど、肌が何らかの炎症を起こした後、そのまま色素沈着を起こしたものが炎症後色素沈着です。ケガなどの後にシミが突然現れたなら、このタイプの可能性が高いでしょう。
【炎症後色素沈着の特徴】
形状は決まっておらず、顔・体のどこにでもできます。通常は時間の経過とともに自然に薄くなりますが、なかなか消えない場合や、悪化させないためにはケアが必要です。
シミの見分けに悩んだら、まずはこちらのシミ審断でセルフチェックするのがおすすめです。3分ほどで終わる簡単な審断で、今あるシミの種類と対策が分かります。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

おでこに突然シミができたら病気?気になる3つのサイン

突然気づいたおでこのシミには、まれに病気が隠れていることがあります。気を付けた方が良い症状について紹介します。
医師の診察の様子

①突然シミが増えた

急にシミが増えたら、病気である可能性も拭えません。内蔵の不調が肌に現れるとも言われ、特に肝臓は体内の解毒や代謝に関わる、美肌には欠かせない働きをしています。また、ストレスが溜まると副腎皮質ホルモンが刺激され、メラニンの増加を招く可能性があります。これらを防ぐには、食生活など生活習慣の改善が必要です。
他にも内蔵の何らかの病気によって、急激にシミやイボなどが増えることがあります。もし短期間で異様に増えた、痒みがあるなど気になる症状があれば、医療機関を受診してください。

②黒いシミができた

一口にシミと言っても、茶色っぽいものから黒いものなど色や形状はさまざま。基本的には、メラニンが肌の表面近くに残っている場合に色が濃くなります。ただし次第に大きくなってきたり、肌の凹凸を伴ったりするものは、病気の可能性もあるので受診をおすすめします。

③赤いシミができた

テレビ番組「ためしてガッテン」で、顔のシミを消す方法について解説された回で話題となった赤いシミは、日光角化症という皮膚がんのごく早期の病変の可能性があります。特に日光によく当たる人や、高齢者は疑ってみた方が良いでしょう。快方に向かわせるには早期の治療が必要です。

【種類別】突然できたおでこのシミを改善する方法

化粧クリームと散らばったカプセル
できてしまったシミを薄くするには、種類に合った対策を行うことが大事です。おでこにできやすい3つのシミの改善方法をそれぞれ紹介します。

老人性色素斑と炎症後色素沈着はセルフケアが可能

老人性色素斑と炎症後色素沈着は、グリセナジーMK(オゾン化グリセリン)などの先進の美容成分が配合された化粧品によるスキンケアで改善が見込めます。即効性を求めるなら、皮膚科などで行うレーザー治療が有効に。ただしレーザー治療は、施術後にかさぶたなどができる可能性があり、肌が落ち着くまでに2週間ほどダウンタイムが必要になるのが注意点です。
シミは種類によって適切な対策方法が異なりますが、大きく分けて『シミ取りレーザー』と『セルフケア』の2つの方法があります。シミ・コンシェルジュが行ったシミ対策に関するアンケート調査では、以下のような結果となっています。

調査概要:シミ対策に関するアンケート調査
調査期間:2022年9月1日~2023年2月28日
調査人数:5,673名
調査方法:インターネット調査(株式会社メディプラス製薬)
シミを対策したい人の多くが、美白系化粧品などを使用してセルフケアでの改善を目指していることがわかります。つまりそれは、病院やクリニックで診てもらうことなく、シミの状態を自分で判断している人が多いということでもあります。

しかし、上記で紹介したように実はシミにはたくさんの種類があるため、正しいケアができていない可能性がございます。そのため、まずは『シミ審断』でご自身のシミを種類を特定し、種類に応じて効果が見込めるケア選びから始めましょう。

肝斑には内服と生活習慣の改善を

肝斑の改善は、トラネキサム酸の内服が効果的と言われています。市販薬もありますが、皮膚科などを受診して処方してもらうのがおすすめです。症状によってはビタミンCや、ハイドロキノンなどの美白外用剤が一緒に処方されます。さらに薬の使用と併せて、生活習慣を整え、ホルモンバランスを正常に戻すことも必要です。
なお老人性色素斑などに有効なレーザー治療は、肝斑の場合は反対に悪化させてしまうおそれがあるので、しっかり種類を見極めてから行うことが大事です。不明点や不安は医師にしっかり確認しましょう。

【原因別】おでこのシミを増やさないための対策

さまざまな化粧品と食べ物
シミを放置していると、どんどん増えてしまうことも。シミが増える原因と予防法を紹介するので、日々の生活に取り入れていきましょう。

原因①紫外線:日焼け止めを塗る

紫外線を浴びれば浴びるほどメラニンが増え、シミも増えていきます。そのため紫外線対策は、シミ対策の基本です。日焼け止めはシミが気になるおでこ以外にも、顔全体や首周りにもまんべんなく塗ってください。一度塗るだけでなく、2~3時間おきに塗り直すと効果が持続します。塗り直しが難しい場合は、紫外線カット効果のあるファンデーションでメイク直しするのもおすすめです。
重点的に日焼け止めを塗っておきたいのが以下の部位です。紫外線が当たりやすくシミができやすいので、しっかりと対策しましょう。
  • おでこ:前髪で隠れるからと気を抜かない
  • 頬:顔の中でも高い部分なので、紫外線が当たりやすい
  • 目元:皮膚が薄くデリケートなので、紫外線や摩擦のダメージを受けやすい
  • 手・腕・デコルテ:露出することが多い
  • 肩・背中:強い紫外線は薄い服を通過し、体のシミが増える原因に。特に夏場は注意

原因②摩擦・乾燥:正しいスキンケアをする

洗顔やメイクの際に肌を強くこすったり叩いたりすると、肌が軽い炎症を起こしてシミができる原因に。また肌が乾燥していると、バリア機能が低下して紫外線などのダメージを受けやすくなります。シミを防ぐには、正しいスキンケアを身につけることも大切です。
【洗顔】優しい力でしっかり汚れを落とす
しっかり汚れを落とすのは大事ですが、肌への負担にならないようなるべく肌をこすらず、短時間ですばやく終わらせましょう。
【ケア】保湿を意識して乾燥から肌を守る
保湿はスキンケアの基本。シミ対策においても重要です。
【成分】シミの予防効果が認められている成分を取り入れる
美白有効成分は、シミの予防に効果あるとして厚生労働省に承認されている成分です。具体的には、ビタミンC・トラネキサム酸・アルブチン・プラセンタ・4MSKなどがあります。

原因③ターンオーバーの乱れ:生活習慣の見直し

過剰に生成されたメラニンは通常、肌のターンオーバー(細胞の生まれ変わり)によって排出されます。不規則な生活や過労、ストレスなどは、ターンオーバーを乱し、メラニン排出の妨げにつながります。またメラニンをつくる細胞(メラノサイト)を刺激する活性酸素を増やし、よりシミができやすい状態に。生活習慣を整えると、肌のターンオーバーが整いシミ予防になります。
まずは睡眠をしっかりとり、ストレス解消を心がけましょう。例えば近所を散歩したり、なるべく階段を使ったりするなどの適度な運動や、ゆっくりお風呂に入るなど、できることからで大丈夫です。同時に食生活の見直しも大切に。美肌に良いとされるビタミン豊富なブロッコリー・パプリカ・キウイ・イチゴなどの野菜・果物を、バランス良く食事に取り入れるよう意識しましょう。

突然できたおでこのシミは、原因を探って適切な対策を

笑顔で頬に手を添える女性
おでこにできるシミには、紫外線や肌の炎症などの刺激や、ホルモンバランスの乱れなどが影響していると考えられます。まずはシミの特徴から種類を見分けて原因を探り、自分に合った対策を見つけましょう。シミの見分けに悩んだら、ぜひこちらのシミ審断を活用してみてください。いくつかの質問に答えるだけで、自分にできたシミのタイプを判別できます。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。

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