鼻にできた茶色いシミを薄くするには?種類や原因、色による違いを解説

鼻にできる茶色いシミには、紫外線や肌の炎症・遺伝・近年よく着けるマスクによる摩擦など、いくつかの原因が考えられます。そのため改善するにはそれぞれに合った対策が必要です。この記事では、鼻にシミができるメカニズムと、鼻にできるシミの種類と原因、種類ごとの改善方法、鼻のシミを増やさないための予防策を紹介します。

鼻に茶色いシミができるのはなぜ?仕組みを知って対策を始めよう

鏡を見て悩む女性
シミの正体は、過剰な生成によって肌に蓄積したメラニンです。メラニンが蓄積した位置により、色調に違いがみられます。鼻にシミができるメカニズムと、シミの色による違いを紹介します。

鼻に茶色いシミができるのは、紫外線をたくさん浴びやすいから

鼻は顔の中でも突き出ているので紫外線が当たりやすく、シミができやすい部位と言えるでしょう。肌に紫外線が当たると、メラニンを作り出す色素細胞(メラノサイト)が活性化。メラニンの生成が過剰になります。
通常なら過剰なメラニンは、肌のターンオーバー(細胞の生まれ変わり)によって、余分な角質(アカ)とともに排出されていきます。しかしメラニンの過剰生成が続くと、排出が追いつかない状態に。メラニンが肌内部に蓄積されていき、シミとなって現れます
また、鼻は皮脂の分泌が多いこともシミにつながる原因です。皮脂は時間が経つと酸化して「過酸化脂質」となり、メラノサイトを刺激します。他にも遺伝や炎症など、シミにつながる原因はいくつかあり、原因によって対策が異なります。

シミの色による違い

シミの色と深度
シミは茶色っぽいものから黒いものまで、色調もさまざまです。基本的には、皮膚の表面近くにできるシミは茶色調で、肌の深い部分にできるシミはグレーや青みがかった色になる傾向があります。
なお、紫外線のダメージを受け続けたり、ターンオーバーの乱れを放置したりしていると、メラニンがどんどん蓄積され、茶色かったシミが次第に濃くなってくることもあります。

鼻にできる茶色いシミの種類と原因

鼻や鼻まわりにできる3種類のシミを、できやすい順に紹介します。それぞれの特徴や原因を知って、今あるシミを見分け、今後の対策に役立ててください。

①老人性色素斑

老人性色素斑の見本写真
顔にできやすい、一般的なシミが老人性色素斑です。紫外線によるダメージや加齢に伴う肌老化により、メラニンが肌に蓄積されるのが原因です。形状は小さな円形や楕円形のものが多く、茶色~黒っぽいものまで色調はさまざま。歳を重ねるにつれ、次第に大きく濃くなる傾向があります。
鼻以外にも目の周りや頬など、比較的目に付きやすい位置にできるので、気になる人は多いかもしれません。なお、老人性と名付けられているものの、日に当たる機会が多い人は若いうちからできる可能性があります。

②そばかす(雀卵斑)

そばかすの見本写真
鼻の周りを中心に、薄茶色の小さな点々が散らばるように現れるそばかす。原因は遺伝と考えられていて、特に色白の人に発症する可能性が高いと言われています。幼少の頃から見られ、年齢とともに増加し、思春期ごろに最も目立つようになります。その後20歳を過ぎると、次第に薄くなっていくのが通例です。
なお、紫外線により悪化するので注意が必要です。紫外線を受け、夏には色が濃く見えることもあります。

③炎症後色素沈着

炎症後色素沈着の見本写真
炎症後色素沈着はニキビや傷、やけど、虫刺され、かぶれ、肌荒れなどによる炎症が原因となるシミです。肌が炎症を起こすとメラノサイトが活性化し、メラニンを過剰に生成。炎症が治まった後、メラニンが排出しきれず色素沈着を起こすことでシミになります。薄茶色から濃い茶色、黒っぽいもの、赤っぽいものなど色調はバラバラです。
近年着ける機会が増えたマスクによる摩擦も、炎症を引き起こす原因の一つ。特に鼻の付け根は、マスクが擦れやすいので要注意です。また鼻の角栓を器具や指で無理やり押し出す行為も、炎症を引き起こし、その後シミになりやすいので控えてください。
なお通常、炎症後色素沈着は治療しなくても自然と薄くなっていきます。しかし症状が強いと、改善するまでに数ヵ月以上かかったり、消えずにそのまま残ってしまったりするおそれも…。早めにケアするのがおすすめです。
シミの見分けに悩んだら、こちらのシミ審断で自分のシミタイプをセルフチェックしてみましょう!

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

【種類別】鼻にできた茶色いシミを薄くする方法

スキンケアの研究をする女性
シミは種類ごとに、効果のある改善方法が異なります。鼻にできやすいシミの、種類別の改善方法を紹介します。

老人性色素斑・炎症後色素沈着はセルフケアが可能

老人性色素斑・炎症後色素沈着は、日々使う化粧品を見直すことで改善が見込めます。シミの改善効果が期待できるのは、グリセナジーMK(オゾン化グリセリン)のような、先進の美容成分が含まれた化粧品です。グリセナジーMK(オゾン化グリセリン)は、研究機関で行われたヒト臨床試験において、シミを薄くする効果が確認されています。
シミのセルフケアは、自宅で手軽にできるのがメリットです。ただし、効果を感じるまでに時間がかかります。早く治したい人は皮膚科の受診を検討するのも良いかもしれません。皮膚科では、レーザーなどのマシン治療や、ハイドロキノンの外用薬、ビタミンCやトラネキサム酸の内服薬などで改善を目指します。

そばかすは皮膚科などでの治療が必要

そばかすはセルフケアでの改善は難しく、皮膚科などで行っているレーザー治療が主な改善方法です。レーザー治療は、シミに直接レーザー光を照射することで、蓄積したメラニンを破壊する治療法です。
薄く小さいそばかすなら、1回でも大きな効果がみられますが、症状によっては複数回治療が必要になる場合があります。またレーザーを当てた部位にカサブタができることがあり、肌が元の状態に戻るまで1~2週間ほどのダウンタイムが必要となるのが注意点です。
レーザーのようなマシン治療以外にも、老人性色素斑・炎症後色素沈着と同様、内服薬が処方されるケースもあります。そばかすの改善方法については、こちらの記事で詳しく紹介しています。

これ以上鼻に茶色いシミを増やさないための予防策

机に並んださまざまなスキンケアアイテム
鼻は紫外線や摩擦のダメージを受けやすい部位なので、なるべく刺激を減らすための対策が必要です。鼻のシミを増やさないための予防策を紹介します。

日焼け止めの塗り方を見直す

紫外線はさまざまなシミの発生や悪化の原因となります。鼻は顔の中でも高い位置にあって紫外線を浴びやすく、日焼けしやすい部位なので、しっかり対策を行いましょう。
日焼け止めは顔全体に塗った後、鼻・頬・おでこなど、紫外線を受けやすい部位に重ね塗りすると効果的。特に皮脂の多い鼻は、メイクとともに日焼け止めが落ちやすい部位です。UVカット効果のあるフェイスパウダーやパウダーファンデーションでこまめにメイク直しするとよいでしょう。日差しが強い日は、帽子や日傘などの紫外線対策グッズも併用してください。

肌に刺激を与えない

先述したように、酸化した皮脂と無理な角栓の押し出しはメラノサイトを活性化させ、シミにつながります。朝晩、洗顔料できちんと皮脂を落とす、もし角栓ができても無理には押し出さないように気を付けましょう。
また、肌が乾燥して水分量が減少すると、乾燥を防ぐために皮脂過剰になることがあります。角栓の主な原因は乾燥による皮脂過剰のため、優しく丁寧に洗顔した後、しっかりと保湿することも意識してみてください。

美白化粧品でシミを予防する

美白有効成分が配合された薬用化粧品(医薬部外品)を使用すれば、毎日のスキンケアでシミ予防ができます。主な美白有効成分には、ビタミンC誘導体、アルブチン、トラネキサム酸、プラセンタエキスなどがあります。
シミに効果を発揮する成分については、こちらの記事を参考にしてください。

マスクの選び方・着け方を変える

マスクの擦れによるシミは、マスクの選び方や着け方で対策を。摩擦を起こしにくい立体タイプで、コットンなどのやわらかい素材のマスクがおすすめです。ただし、ウイルス対策には不織布マスクが推奨されているので、状況によって選んでください。
またマスクが擦れやすい部分にあらかじめ保湿クリームやジェルを塗ったり、ガーゼを挟んだりするのも効果的です。そしてマスクを外す時は、肌を傷つけないようにゆっくり外すことを意識すると良いでしょう。なお、マスクには紫外線をカットする効果はないので、マスクをしているからと気を抜かないように注意が必要です。

鼻へのダメージを減らして茶色いシミを作らせない肌へ

鼻を指さす女性の横顔
顔の中でもシミができやすいと考えられる鼻。まずは紫外線や摩擦などの、根本的な原因となるダメージを軽減し、新たなシミを作らせない肌作りを目指しましょう。できてしまったシミは、種類ごとの対策で改善が期待できます。もしシミの見分けに悩んだら、こちらのシミ審断を活用してみてください。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。

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