シミができ始めたと感じたら?対策と今後の予防策でシミを増やさない肌へ

シミが気になり始めたら、まずはこれ以上増やさないよう早めにケアを行うことが大切です。そして、できてしまったシミを改善するにはシミの種類に合った対策を。この記事では、シミができる原因やシミの種類といった基礎知識から、今から行いたい予防・対策を紹介します。ぜひ参考にして、正しいシミケアを身につけてくださいね。

これってもしかしてシミのでき始め?

頬に手を添える女性のアップ
肌になんとなく色味のあるモヤモヤとしたものができると、今後シミになるものなのかと心配になりますよね。それがシミのでき始めなのかどうかは、医師でも判断が難しいです。まずはシミになる原因や種類を知り、適切な対策を取ることで改善を目指しましょう。

シミができ始めた原因は?

シミの種類一覧画像
前まではなかったはずなのに、急にシミが増えたと悩んでいる人は少なくありません。ここでは、まずシミができるメカニズムを解説し、シミの主な原因を紹介します。紹介する原因以外にも、「雀卵斑(そばかす)」の遺伝、「老人性色素斑」の加齢などの原因もあるので、自分のシミの種類を見極めながら原因を探ってみてください。

シミができるメカニズム

シミができるメカニズムにはメラニンが大きく関わっています。メラニンとは、紫外線などの刺激から皮膚を守る役割を担っている黒色の色素のこと。通常は肌が生まれ変わるターンオーバーにより、約28日周期で体外に排出されるようになっています。
しかし何らかの原因でメラニンの生成が過剰になったり、ターンオーバーが乱れたりすると、メラニンが正常に排出されず肌に蓄積されていきます。その蓄積されたメラニンが酸化して濃くなり、色素沈着を起こしたものがシミの正体です。

原因①紫外線

シミの主な原因と言われるのが紫外線です。紫外線を浴びると肌の奥にあるメラノサイトが活性化し、メラニンが生成されます。紫外線を多く浴びると、その分メラニンが過剰に生成されることになり、排出しきれなかったものがシミとなり肌に現れます。

原因②ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスの乱れもシミの原因となり得ます。ホルモンバランスが乱れることで、一時的にメラニンの生成が増えると言われていて、放置すると排出が追いつかずにシミとなる可能性が高まります。
特に妊娠中や出産後・閉経時などは、ホルモンバランスが乱れやすいので気を付けたいタイミング。またストレスでホルモンバランスを崩すこともあるので注意が必要です。

原因③活性酸素

体内に取り込んだ酸素の一部は、活性酸素という他の物質を酸化させる力の強い酸素に変化します。この活性酸素はメラノサイトを刺激し、過剰なメラニン生成を引き起こすことがあり、結果的にシミの原因となってしまいます。

原因④傷や摩擦

傷や虫刺されによる炎症、クレンジングやマッサージなどの強い摩擦といった直接的な刺激によってシミができることも。肌への物理的な刺激もメラノサイトを活性化させ、メラニン生成を促す一因となります。
また最近はマスクを身につけることが多く、着脱時の擦れが刺激になっているおそれもあるので要注意です。マスクをつけるようになってからシミが気になり始めたという人は、以下の記事も参考にしてください。

シミの種類別の対策

シミにはさまざまな種類があり、効果的な対策を行うには自分にできたシミの種類を知ることが重要です。代表的なシミの種類と、主な対策を紹介します。

シミの種類は主に6タイプ

シミの種類と原因
シミは大きく分けて6種類。最もよく見られるのは、加齢や紫外線などが主な原因となる「老人性色素斑」です。その他、ニキビや傷跡などの炎症が治まった後にできる「炎症後色素沈着」や女性ホルモンが関連する「肝斑」、遺伝でできる「雀卵斑(そばかす)」、加齢などで現れる「脂漏性角化症」、原因不明の「後天性メラノサイトーシス」などがあります。それぞれ予防・対処法が異なるので、まずは種類を知って適した対策を行いましょう。
シミの種類や見分け方については、下記の記事で詳しく解説しています。
簡単に自分のシミがどの種類か判別したい場合は、以下のシミ審断を活用してみてください。いくつかの質問に答えるだけで、今あるシミの種類や対処法が分かります。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

注意したい赤いシミ

シミの見分けが重要となる理由は、対処法が違うだけでなく、実は病気が潜んでいる場合もあるからです。もしシミの色が赤い場合は要注意。赤いシミは「日光角化症」と呼ばれる、皮膚がんの初期の病変であるおそれがあります。他にもなかなか改善しないなど気になる症状があれば、早めの受診をおすすめします。

シミの種類に合わせた対策

シミの対策は、新たなシミをつくらないための予防と、できたシミの種類に合わせた対処を同時に行っていくことでより効果を発揮します。
日々の予防には紫外線対策を欠かさないことや、美白化粧品の使用などが有効です。「老人性色素斑」ができた場合には、グリセナジーMK(オゾン化グリセリン)が配合された化粧品を使用することで改善が期待できます。「炎症後色素沈着」「肝斑」はトラネキサム酸・ビタミンCなどの内服が有効とされています。その他のシミは、皮膚科でのレーザーなどマシンを使った治療が必要となる場合があるので、まずは一度皮膚科に相談に行くのが良いでしょう。
詳しくは、以下の記事なども参考にしてみてください。

でき始めが肝心!シミを増やさないための予防策

クリームをとる手のアップ
まずはシミの1番大きな原因である紫外線対策を徹底するのが、シミ予防の基本。紫外線が主な原因と言われる「老人性色素斑」以外のシミも、紫外線により悪化することがあるので、どんな場合にも対策は必須です。
紫外線は年中降り注いているので、日焼け止めは年間を通して使用するのがおすすめです。日差しが強くなる春先からは日傘・帽子・アームカバーなども併用すると良いでしょう。
また肌が乾燥していると、バリア機能が衰え紫外線の影響を受けやすくなるので、保湿を意識したスキンケアを行っていくことも大事です。ただしスキンケアやクレンジングの際は、肌に刺激を与えないように擦らず優しい力で行うよう意識してください。加えて十分な睡眠、バランスの取れた食生活など生活習慣を改善し、体の内側からもアプローチしていくとより効果的です。
なお詳しいシミ予防については、以下の記事も参考にしてくださいね。

年齢などにかかわらずシミはできるので、早めの予防が鍵

頬に手を添える女性
早めに予防を行えば、今以上にシミが増えてしまうのを防げます。既にできてしまったシミも、種類に合った対策をとることで改善が期待できるでしょう。ここでは、将来まで美肌を保つ秘訣を紹介します。

シミ対策は早めの予防が鍵

シミは改善が難しい種類もあるので、まずはつくらないことが大事です。そのためには年齢にかかわらず、早期の予防が肝心。今は目に見えていなくても、肌の奥にはシミの元が潜んでいる可能性があります。肌の表面に現れる前に早めの対処を行えば、将来の悩みを減らすことができますよ。

いまある顔のシミが気になる人へ

先述の通り、既にできてしまったシミを改善するには種類に合った対処が必要です。セルフケアで対処できるシミもあれば、改善するのが難しいシミもあります。まずは以下のシミ審断などで、自分のシミタイプを知ることから始めましょう。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

シミのでき始めこそ、念入りなケアをしよう

スキンケアをする女性
シミに気付いた今こそ、ケアを始めるチャンス。今から正しいケアを身に付ければ、将来に向けての予防、そして改善も期待できます。なるべく早めに始めることが望ましいですが、焦らずまずはできることから取り入れてみてくださいね。
監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。

- 【 医療法人社団禅銀座禅クリニック】あなたの美のかかりつけ医に