【手のシミ】ケア用クリームの選び方ポイント5選。原因と対処法を詳しく解説

手は洋服に守られていないため紫外線を浴びやすく、手洗いなどにより乾燥しやすい部位です。紫外線や乾燥といった刺激は、医学的には老人性色素斑であるシミの原因になることも。この記事では手のシミができる原因と対策方法、毎日のケアに便利なハンドクリームの選び方を紹介します。

手にできるシミの原因

太陽にかざした手
紫外線や加齢により、医学的には「老人性色素斑」と呼ばれるシミができることも。まずは手にできるシミに多い原因を紹介します。

日焼け

シミの原因として代表的なのが日焼けです。紫外線を浴びすぎると、シミの元となるメラニンが過剰に生成され、肌のターンオーバーでうまく排出されずにそのまま色素沈着してしまいシミとなる原因に。年齢や性別に関係なくできるため、最も一般的で手にもできやすいシミの1つです。

加齢

加齢により肌のターンオーバーが遅れがちになると、皮膚に古い細胞が蓄積され、シミとなって肌の表面に現れます。この場合のシミの色や形状はさまざまなので、見分けるのは難しいかもしれません。

やけどなどによる皮膚の炎症

かぶれややけど、傷の跡がシミのように茶色く色素沈着してしまうことがあります。ただし正しくケアすれば、時間をかけて徐々に良くなることが多いでしょう。

手のシミの予防と対処法

日焼け止めを塗る手のアップ
手のシミは、顔のシミと同時にケアすることも可能ですが、特に気になる場合には手専用の対策をするのがおすすめです。手にシミを作らないために気を付けたい事と、できてしまったシミの対処法を紹介します。

手の甲まで日焼け止めを塗る

日頃から紫外線カットを徹底することで、「老人性色素斑」を始めとするシミの発生や悪化を防げます。しかし顔などと比べて、手の甲は日焼け止めを塗るのを忘れたり、手洗いなどで取れてしまったりすることが多い部位。なるべく意識して、2〜3時間置きに塗り直すようにしましょう。さらに日差しが強い日には、アームカバーや手袋を着けるとより安心です。ただし紫外線対策は、あくまで予防になりますので、今あるシミを薄くする効果はありません。

手専用ファンデーションを利用する

すぐに手のシミを隠したい場合には、手専用のファンデーションを使用しましょう。手全体の肌の色を明るくするタイプや、ピンポイントにシミをカバーするタイプなど種類もさまざまです。目的に合ったものを選んでください。小さなシミなら、顔用のコンシーラーでも隠せます。この方法は一時的にシミを隠すだけですので、根本からシミを薄くするには、別のケアと同時に行ってください。

手の甲にも美白・保湿クリームを使う

紫外線による「老人性色素斑」などに特に効果が期待できるのが美白化粧品です。美白化粧品の多くは、シミの元であるメラニンの生成を抑える成分が配合されています。顔用に使用しているものがあれば、顔と一緒に手の甲まで塗れば、顔と同時にケアが可能です。併せて手にも保湿クリームなどをこまめに塗るようにすればターンオーバーの乱れも改善されます。

食物や市販薬で体の内側からケアする

肌を良い状態に保つには、体の内側からのケアも大切です。食事で取り入れる場合は、肌にとって重要な栄養素であるタンパク質を豊富に含んだ、ハト麦などを積極的に摂るのが良いと言われています。難しい場合は、美容成分が配合された医薬品でも補えます。医薬品には市販のものもありますが、シミの種類によって必要な栄養素が異なるので、迷う場合は医師に相談しましょう。

皮膚科を受診する

本格的にシミの治療を行うには、皮膚科を受診しましょう。皮膚科で行っている主な治療は、シミ取りレーザーなどの施術、飲み薬・塗り薬の処方です。ただし本来は顔のシミ治療を目的としていることが多いため、手への治療は行っていない病院もあります。事前に問い合わせるか、カウンセリングを受けることをおすすめします。
病院に行く前に自分で対処できるシミかを確認したい場合は、以下のシミ審断も参考にしてください。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

手のシミケア用クリームの選び方5選

ハンドクリームとレモン
日々のこまめなケアにはハンドクリームを利用するのが便利です。保湿だけでなく、シミのケアとしても期待できるケア用クリームの選び方を紹介します。

1.医薬品・医薬部外品を選ぶ

医薬品・医薬部外品には、厚生労働省によって効果が認められた成分が配合されていまので、美白やシミケアに高い効果が期待できます。ただし、医薬部外品はすべて予防を目的としており、今あるシミが薄くなるとは限りません。

2.シミケアに適した成分が配合されているものを選ぶ

シミの予防には、シミの元となるメラニンを排出する成分が含まれているものを選びましょう。特に予防に効果があるとされている主な成分は、ビタミンC誘導体・プラセンタエキスなどです。
一方、今あるシミを薄くしたい場合には、メラニンを直接分解するものや、肌のターンオーバーを助けてくれる成分が含まれているものが効果的です。例えば、グリセナジーMK(オゾン化グリセリン)・トラネキサム酸などがシミの改善に効果があるとされています。

3.肌への刺激が少ないものを選ぶ

市販されているハンドクリームは基本的に安全性が確認されていますが、合う・合わないには個人差があります。特にクリームは肌に直接塗るものなので、敏感肌の人や肌荒れが気になる人は、必ず成分表示に目を通しましょう。
肌荒れの懸念材料となるのは、ベース成分・防腐剤・香料などです。とりわけエタノールは極度の敏感肌やアルコール過敏症の人は要注意。またレチノール系は肌への刺激となる場合があるので、皮膚科医へ相談してからの使用をおすすめします。併せて使用前にパッチテストを行うとより安全に使用できます。

4.使い心地や価格帯が合うものを選ぶ

クリームの効果を実感するには継続して使用する必要があります。長く使い続けられるよう、使い心地やコストパフォーマンスも考慮しましょう。例えば塗り心地や香り、容器の使いやすさ、無理なく使える価格帯かなどをチェックすると安心です。

5.UV効果のあるものを選ぶ

UV効果のあるものはシミの予防も期待できます。SPFの数値が高いものはUVカット率が高く、さらにアウトドアやスポーツにも対応できるようウォータープルーフ機能を備えているものもありますが、その分入念なクレンジングが必要なので肌に負担がかかりやすいです。外で活発的に活動しないような日常生活で使用するなら、SPF20、PA +程度のもので大丈夫でしょう。

手荒れやシミを防ぐための手洗い方法

ハンドソープを取る手のアップ
シミや手荒れを防ぐためにも正しい手の洗い方をマスターしましょう。さらに手洗いの後にクリームを塗って保湿することが大切です。ここでは、手洗い方法とハンドクリームの塗り方を説明します。

手肌に負担の少ない低刺激の石けんを選ぶ

手洗いによる肌への負担を減らすには、「保湿剤配合」や「低刺激」と記載されている石けんやハンドソープを選ぶのがおすすめ。
そして手をしっかり洗うための準備として、爪は短く切っておき、時計やアクセサリーなどを外しておきましょう。また手を洗う際の水温は、体温より低い35度以下にすると、必要以上に皮脂が流れてしまうのを軽減できます。

石けんはよく泡立てて洗う

手洗いは何より石けんをよく泡立てることが肝心。泡立ちが少ないと手への負担が大きくなります。最初に手のひら・手の甲に泡を伸ばし、次に洗い残しやすい指先・指の間、その後手首までしっかりと洗うのがポイントです。最後は石けんが残らないように水で十分すすいでください。

肌をこすらずに優しくふき取る

濡れた肌は刺激に弱いので、水気をしっかり拭き取りましょう。ですが、肌をゴシゴシこするのは禁物。清潔なタオルをそっと肌にあて、水分を吸収させるように拭き取ると肌を傷つけません。

ハンドクリームで保湿する

手洗いの後は、乾燥を防ぐためにハンドクリームで保湿することを忘れずに。クリームを適量手に取り、手のひら・手の甲に伸ばします。その後指先から付け根まで、指1本ずつ丁寧に塗り込むのがコツです。忘れやすい指の側面もしっかり塗ります。余裕があれば、クリームを塗る前に化粧水を少量取ってマッサージしながら手になじませておくと、よりしっとりした肌になります。同時に紫外線対策を行うなら、ハンドクリームの後に日焼け止めを重ねるか、ハンドクリーム自体にUVカット効果があるものを選ぶと良いでしょう。

手のシミはケア用クリームで対処しよう

重ねた両手のアップ
いつの間にかできてしまうシミには、毎日のケアが大切です。特に手洗いや消毒を行った後にはクリームや日焼け止めを忘れずに塗り直してください。適切なケアを習慣づけて、美しく清潔な手を目指しましょう。
なお、シミはいくつかの種類に分かれます。まずはご自身のシミがどの種類に当てはまるのか、こちらのシミ審断でチェックするのがおすすめです。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。

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