【解説】シミ・そばかすの違いとは?原因と見分け方、消したい人のための隠すメイクもご紹介

そばかすはシミの一種ですが、紫外線などが主な原因となる一般的なシミとは少し性質が異なります。そのためそばかすを薄くするには専用のケアが必要です。この記事では、シミやそばかすができる原因や見分け方、それぞれの予防法と対処法、さらにシミやそばかすを今すぐ隠すためのメイクのポイントを紹介します。

シミとそばかすの違いは?それぞれの原因

代表的なシミの原因は紫外線。しかしそれ以外にもシミの原因はさまざまあり、特にそばかすは他のシミと発生原因が異なります。ここではシミやそばかすができる主な原因を紹介します。

そばかすはシミの一種

シミの種類一覧
シミとそばかすは別のものではなく、そばかすはシミの一種です。しかし主なシミの原因が紫外線であるのに対し、そばかすは幼少期からある人が多く、遺伝的な要因が強いことが大きく異なるポイントです。

シミ(老人性色素斑)ができる原因

老人性色素斑などの一般的なシミは、紫外線や摩擦などの刺激により、シミの元となるメラニンが過剰に生成されることが原因です。その状態が続くと、肌の生まれ変わりのサイクルであるターンオーバーが乱れ、メラニンが正常に排出されずに蓄積されていき、シミとなって肌に現れます。その他、女性ホルモンの影響でできる肝斑(かんぱん)などがあります。

そばかすができる原因

紫外線などの刺激により後天的にできる一般的なシミと違い、そばかすは遺伝的な要因が強いのが特徴です。幼少期からみられることが多く、次第に濃くなり思春期頃に目立ってくる傾向があります。特に色白の人に現れやすいと言われています。

間違えやすいシミやそばかすの見分け方

肌トラブルの種類
効果的な対処を行うには、一般的なシミかそばかすなのかを見分けることが大切です。シミとそばかすを見分ける方法、また意外と間違えやすいほくろとの見分け方を紹介します。

シミの種類一覧

シミの種類と原因
代表的なシミは上記の6種類。それぞれの見た目の見分け方は下記の表で紹介します。
シミの種類見た目の見分け方
老人性色素斑境界線がはっきりしている茶色っぽい円形で、顔にバラバラとある。
炎症後色素沈着色ムラが多く、境界線がわかりにくい。
肝斑左右対称で、頬骨や額、口周り、目周りなどに境界線のはっきりしないもやもやしたシミが広がる。
雀卵斑頬や鼻の上辺りに数ミリ以下の丸い斑点ができる。紫外線のあたりやすい背中・肩・腕などにも現れる。
後天性メラノサイトーシス両頬の上部に小さな青みがかった茶色の色素斑が増える。
脂漏性角化症全身のどこにでもできる。腫瘍化して盛り上がってくるため、いぼのようにザラザラしている。

発生時期が異なる

そばかすとその他のシミの大きな違いは発生時期です。シミの多くは紫外線や肌の炎症などのダメージを受けた後、もしくは加齢などが原因で後天的に現れるのに対し、そばかすは早ければ3歳頃から見られます。そして思春期頃に最も目立つようになり、思春期を過ぎると自然に薄くなっていくこともあります。

現れる部位や形状で異なる

出現部位や形状でも見分けられます。そばかすは、鼻や頬を中心に左右対称に広がり、直径1〜5ミリ程度の斑点が多数現れるのが特徴です。顔以外にも、紫外線のあたりやすい腕や肩・背中などに現れることもあります。一方、その他のシミは色や形・大きさはさまざま。ただしそばかすと違い、狭い範囲に現れ境界線がはっきりしているものが多いです。
なお後天性メラノサイトーシスは他のシミとは性質が異なりますが、そばかすと同じ部位にできるため間違いやすいです。後天性メラノサイトーシスはそばかすと同様、頬骨の辺りに左右対称に現れることが多いです。色に特徴があり、青みがかった濃い色であることが多いです。そして幼少期から現れるそばかすに対し、後天性メラノサイトーシスは成人以降からみられるのも見分けるポイントです。

ほくろと間違えることもある

シミ以外でも、そばかすと間違えやすいものにほくろがあります。ほくろの多くはシミやそばかすよりも小さく1~2ミリ程度で、色も黒に近いのが特徴。またシミやそばかすは基本的に平らですが、ほくろは少し膨らんでいる場合があるのも異なる点です。
今あるシミの種類の見分けに悩んだら、こちらのシミ審断サイトで判定してみましょう。自分のシミタイプや対処法を知ることができます。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

シミとそばかすを増やさないための予防・対処法

頬を指さす女性
そばかすをセルフケアで改善するのは難しいため、今以上に増やさないことが肝心です。シミやそばかすを増やさないための予防方法、またできてしまったそばかすを薄くする方法を紹介します。

紫外線対策をする

そばかすも他のシミと同様、紫外線を浴びると濃くなるため、日々の紫外線対策が重要です。外出時には日焼け止めを塗り、日傘などを使用してなるべく紫外線を浴びないようにしましょう。特に夏場は汗で日焼け止めが落ちやすいため、こまめに塗り直すことも忘れないでください。

生活習慣を改善してスキンケアをする

肌のターンオーバーを正常に促し、シミの元となるメラニンを排出するためには、生活習慣・食生活の改善・肌のケアを怠らないことも大切です。
スキンケアでシミ対策を行うなら、グリセナジーMK(オゾン化グリセリン)、そしてビタミンC誘導体・トラネキサム酸などの美白成分の入った化粧品を使用するのがおすすめです。ただしグリセナジーMK(オゾン化グリセリン)以外の美白成分は今あるシミの改善ではなく、予防を目的としたものです。またそばかすは化粧品(医薬部外品)での改善が難しいため、改善したい場合には皮膚科で相談するのが良いでしょう。

そばかすで悩んでいる場合は皮膚科に相談する

そばかすを改善するためには、皮膚科での治療が必要です。シミやそばかすの治療として行われているのは、主にレーザー治療。シミやそばかすに直接レーザー光を照射することで、シミの原因であるメラニンを破壊して薄くしていきます。他にもレーザー光より照射する範囲が広い光治療も有効とされています。シミやそばかすだけでなく、肌のくすみや毛穴の開きなどの改善も期待できる治療法です。
注意点は、レーザー治療では一時的にシミが逆に濃くなったり、ダウンタイムが必要になったりすることがあります。また治っても再発する恐れがあるので、治療後も紫外線対策は続けていきましょう。

今すぐ消したい!シミとそばかすを隠すメイクのポイント

化粧品と化粧筆
シミもそばかすも改善するには時間がかかります。そのため、今すぐ消したい場合にはメイクで隠してしまうのも1つの手。自然で簡単にシミやそばかすを隠せるメイクのポイントを紹介します。

気になる部分はコンシーラーで

コンシーラーを塗る女性
濃いめのシミやそばかすには肌とシミの中間の色を、薄めならシミより少し明るい色のコンシーラーを選ぶのがポイント。コンシーラーを塗った後は、肌に密着させるように指の腹で優しくトントンとなじませると自然に仕上がります。

コントロールカラーで自然な仕上がりに

手の甲にコントロールカラーをのせた女性
ファンデーションを塗る前の化粧下地として使えるのがコントロールカラーです。肌の色を調整し肌の悩みもカバーしてくれるので、シミやそばかすを隠すのにもおすすめ。同時に肌のくすみや毛穴も目立たなくなります。シミやそばかすを隠すためには、自然に肌のムラを隠してくれるベージュ系の色味を選ぶのがおすすめです。

ファンデーションでしっかりカバー

ファンデーションを塗る女性
しっかりカバーしたいならリキッドタイプ、自然に仕上げるならパウダータイプがおすすめ。特に気になる部分にリキッドを使用し、その後パウダーで全体を仕上げるのも良いでしょう。UVカット効果や美白成分が含まれているものを選べばシミ予防にもなります。
ただし、メイクする時は摩擦に気をつけましょう。

シミとそばかすの違いを知って効果的にケアしよう

頬に手を添えて微笑む女性
そばかすとその他のシミではできる原因が違うので、それぞれにあったケアが必要です。本記事を参考に、まずは自分のシミがどの種類に当てはまるのか見分けることから始めてみてください。もし見分けがつかない場合には、以下のシミ審断サイトがおすすめです。いくつかの質問に答えるだけで、自分のシミタイプを判別することができます。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。

- 【 医療法人社団禅銀座禅クリニック】あなたの美のかかりつけ医に