顔にできたシミはピルの服用が原因?気になるシミの原因や対策を解説

避妊や月経不順の改善など、女性の体を守ってくれる存在のピルですが、いくつかの副作用があることも知られています。その1つが、ピルの服用でシミができやすくなったと言われることです。この記事では、なぜピルがシミの原因になるのかといったことから、ピルの服用中に行いたいシミの予防・対策方法について解説します。

ピルとシミの関係

薬を飲む女性
ピルの服用はシミの発生と関係していると言われることも。その理由はホルモンバランスが大きな要因となっているからです。まずはピルがシミの原因となり得る理由を解説します。

ピルはシミのきっかけの1つとされている

シミが気になり始めたのは、ピルを服用するようになってからと言う人は少なくありません。そのためピルは、シミができるきっかけになるとみられています。その一方で、ピルの服用によりホルモンバランスが整い、ニキビが減った・肌が綺麗になったという人も多いです。デメリットにはしっかりと対策をして、上手に付き合っていくことが大事です。

ホルモンバランスが乱れることでシミにつながる

シミの原因の1つとなるのが、ホルモンバランスの乱れ。ピルを服用すると女性ホルモンの量が増加するため、ホルモンバランスが崩れてしまうことがあるのです。ホルモンバランスが崩れると、皮膚のメラニン生成が促進され色素沈着しやすくなり、結果的にシミへとつながります。また、その状態で紫外線のダメージを受け続けると、日焼けによる皮膚の炎症がさらにシミを悪化させる原因になります。

ホルモンバランスの乱れが原因でできるシミの特徴

肌に悩む女性
ピルの服用により現れやすいシミは、日焼けなどでできる一般的にシミと呼ばれているものと種類が異なるものもあります。どんなシミが現れるとピルの服用が原因のものと考えられるのか、特徴や見分け方を紹介します。

シミができる場所

女性ホルモンが増えると、頬骨の辺りにシミができやすいことが知られています。その他にも、暗い斑点が上唇や額の辺りに現れることもあります。ただし目の周辺にはあまり見られないのが特徴です。

シミの種類

ピルの服用によりできるとされるシミは、女性ホルモンが大きく影響すると考えられている「肝斑(かんぱん)」である可能性が高いです。ホルモン分泌が盛んな30〜40歳代の女性に、特に多く見られます。またその他にも、これらの年代では加齢や日焼けとともに出てくる「老人性色素斑」が気になり始める人も多いでしょう。こちらはピルとの関係はないとされていますが、それぞれ対処法が異なるため対策をする際には、自分のシミがどちらに当てはまるのか見分けることが大事です。

肝斑と他のシミとの見分け方

頬骨の辺りに広い範囲で、左右対称の境界線がはっきりとしないモヤっとした薄茶色の色素斑があれば、「肝斑」の可能性が高いです。頬以外にも、あごや鼻の下などの口周辺や、額などに現れることもあります。その他、代表的なシミの種類に「老人性色素斑」があるのですが、一般的にシミという場合はこちらを指すことが多いです。紫外線が主な原因で、日焼けした場所に境界線がはっきりとした楕円形のシミが現れます。
それぞれ特徴に違いはありますが、「肝斑」と「老人性色素斑」は重なって現れることがあるため、見分けるにはコツが必要となります。もしどちらか判断がつかない場合は、以下のシミ審断を活用してみてください。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

【シミ予防】ピル服用時に気を付けたいこと

日焼け止めを塗る女性
ピルの服用中は体調の変化を感じる人も多いでしょう。ここではピルの服用によるシミを予防するために、気を付けたいことやできることを紹介します。少しの心がけが予防につながりますので、ぜひ日々の生活に取り入れてみてください。

日焼け防止

シミの予防には紫外線対策が必須です。特にピルを服用している人は、ホルモンバランスの乱れによりメラニン生成が促進され、日焼けしやすい傾向があるのでUVケアは念入りに行いましょう。
日焼け止めは顔全体に塗った後、「肝斑」ができやすい頬骨の辺りにさらに2度塗りするのがおすすめ。併せて帽子や大きめのUVカットサングラスなどを身につけるとより安心です。

生活習慣の見直し

生活習慣を整えると、女性ホルモンを良い状態で維持することができます。例えば、湯船にゆっくり浸かったり、質の良い睡眠を心がけたりすることから始めてみてはいかがでしょうか。しっかり休息を取ることで代謝能力をアップさせ、肌の修復を助ける成長ホルモンの分泌を活性化させる効果があります。
逆に、喫煙や飲酒は肌荒れの原因になることがあるので、なるべく控えましょう。無理なダイエットもホルモンバランスの乱れにつながるので避けてください。

バランスの良い食事

毎日の食事でシミの予防効果をアップさせることもできます。意識して摂取したいのは、女性ホルモンの1つである「エストロゲン」と似た構造をしている大豆イソフラボン。豆腐や味噌などに含まれており、肌の新陳代謝を促す効果が期待できます。またメラニンの生成を抑える効果があるビタミンCも、シミ予防として優秀な栄養素です。こちらは野菜や柑橘系のフルーツなどに多く含まれています。併せて抗酸化作用が期待できるビタミンE(ナッツ類など)、皮膚や粘膜の維持に効果が期待できるビタミンB6(肉や魚など)も積極的に摂取したい栄養素です。

ストレスを溜めない

過剰にストレスが溜まるとホルモンバランスが乱れ、「肝斑」ができやすくなります。定期的に体のマッサージやストレッチなどをして、心と体をリラックスさせることが大事です。

【シミ対策】ピル服用中にできたシミを目立たなくする方法

クリームを塗る手元
最後にピルの服用が原因とされる、シミへの対策方法を紹介します。予防と同じく特別なことを始める前に、まずは日常生活で続けられそうなことから始めるのがおすすめです。ご自身の症状や体調を考慮して、参考にしてみてください。

摩擦による刺激を与えない

シミが気になるからといって頻繁に触ったり、強い力で洗顔・マッサージをして過度に肌を擦って刺激を与えたりすると症状が悪化する可能性があります。洗顔などは、なるべく刺激を与えないように優しい力で行いましょう。また着用する機会が増えたマスクも、肌に摩擦を与える原因となり得ます。マスクをやわらかい素材に変えたり、肌に触れる場所にガーゼを挟んだりと、なるべく刺激にならないような考慮が必要です。

保湿する

普段から肌の状態を維持するために重要な保湿ですが、シミ対策にも有効です。特に生理前は「肝斑」などのシミが濃くなったり肌荒れがしやすくなったりするので、いつもより気を配る必要があります。この期間は肌に負担のかかるスキンケアはやめて、まずは保湿を優先しましょう。

皮膚科で相談する

「肝斑」に有効な飲み薬の成分として、トラネキサム酸が有名です。他にもメラニンの生成を抑え、美白やシミ予防の効果が期待できるビタミンCも「肝斑」に有効だと言われてます。どちらも市販薬やサプリなどで手に入りますが、ピルとの相性や飲み合わせで体調を崩す恐れもあるため、不安のある場合は医師や薬剤師に相談してみてください。
もし皮膚科に行く前に自己チェックしたい場合は、以下のサイトのシミ審断がおすすめです。

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再発させないために規則正しい生活を継続する

せっかくシミが改善しても、油断すると「肝斑」などが再発することがあるため、規則正しい生活を続けることが大切です。併せてスキンケアを見直したり、日焼け止めをこまめに塗ったりするなど、紫外線対策は徹底していきましょう。

ピル服用時もホルモンバランスによるシミの予防と対策をとろう

日傘を差す女性
ピルの服用がシミの原因になることもあると知って、驚かれた人もいるのではないでしょうか。しかしピルの服用は女性の体にとってメリットもたくさんあります。上手に付き合っていけるように、まずは日々の習慣を見直すなどできることから始めてみてくださいね。
より具体的なシミケアをするには、まずご自身のシミがどのタイプかを知ることから始めてみましょう。こちらのシミ審断ページで、いくつかの質問に答えるだけでシミタイプと対処法が分かります。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。

- 【 医療法人社団禅銀座禅クリニック】あなたの美のかかりつけ医に