日焼けを放置するとシミになる。シミのケア方法や正しい日焼け止めの塗り方を解説

日焼けでできたシミは、スキンケアで改善する可能性があります。また、美肌をキープするにはシミができる前に、日焼け止めを塗ったり、保湿をしたりするなど予防をすることも必要です。本記事では、日焼けでできたシミのケア方法や、炎症を抑制する方法を解説します。正しい日焼け止めの塗り方もパーツ別に解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。

日焼けとシミの関係

紫外線を浴びて日焼けした肌は、ダメージを受けた状態になっています。そのまま放置するとシミになってしまうことも。最初に日焼けとシミの関係について解説します。    

日焼けをした肌は軽いやけどを起こした状態

紫外線を浴びてできたシミを、医学的に老人性色素斑と呼びます。紫外線を浴びて日焼けをした肌は軽いやけどを起こしたような状態。日焼けにはサンバーンとサンタンの2種類あります。
【サンバーン】
紫外線を浴びてから数時間後に肌がほてって赤みをおびた状態。日焼けした部分に痛みを感じたり、水ぶくれになったりする場合も。
日焼け後水ぶくれができた肌
【サンタン】
日焼けをして3日ほど経過し、サンバーンの状態が落ち着いてくると肌が黒くなる。
背中に日焼け止めを塗った女性

日焼けをするとターンオーバーの乱れが原因でシミになる

紫外線による肌細胞への影響の説明図
日焼けをするとシミになるのは、メラニンの過剰生成とターンオーバーの乱れが原因です。紫外線を浴びるとメラニンを生成するメラノサイトの働きが活発に。それによりメラニンが沈着するため、日焼けをした後に肌が黒くなります。紫外線によるダメージの蓄積が、メラニンが過剰生成される原因の一つです。
また、肌の細胞が生まれ変わる働きのことをターンオーバーと言いますが、この働きが正常であればメラニンが肌の表面に排出され、元の肌色に戻ります。しかし、ターンオーバーが乱れていると、メラニンが正常に排出されません。このメラニンを細胞に溜め込んでしまったものがシミとなります。
自分のシミが日焼けによるものなのか、そうでないのかは以下を基準にチェックしてみてください。
  • 日焼けによるシミ
    大きなシミと小さなシミが混在し、広範囲にできる。

 

  • 日焼け以外のシミ
    傷やニキビ跡がシミになったものなど、特定の部分にできているシミや、目元や頬に集中しているシミ。
シミの種類

日焼けでできたシミは化粧品で改善する可能性がある

日焼けでできた老人性色素斑は、化粧品で改善が期待できるシミ。化粧品では改善が難しいシミには、肝斑、そばかす、後天性メラノサイトーシス、脂漏性角化症があります。
シミの悩みを解消するために、まずはシミ審断でセルフチェックしてみませんか。簡単な質問に答えるだけで、シミの種類を審断でき、皮膚科医からのアドバイスもあります。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

シミになるのは何年後?日焼けでできたシミのケア方法

頬に指を指す女性
日焼け後、肌にシミができてしまったら、肌の外側と内側の両方からケアすることが大切。丁寧にケアをすれば、シミがだんだん目立たなくなる可能性もあります。こちらでは紫外線を浴びてからシミになるまでの期間についてや、日焼けでできたシミをケアする方法について解説します。

紫外線を浴びてすぐにはシミにならない

紫外線を多く浴びてしまった時、何日後にシミになるか不安になる人もいるでしょう。シミの元となるメラニンが作られ始めるのは、紫外線を浴びてから約3日後と言われています。そのため、紫外線を浴びると日焼けはしますが、すぐにシミが現れることはありません。しかし、紫外線を浴びた後に正しいケアをしないと、いつかシミとなって現れてしまうかもしれないので注意が必要です。

シミが現れるまでの期間

シミが現れるまでの期間は数年~数十年と個人差があります。若い頃はターンオーバーが活発なため紫外線を浴びてもシミになりにくいかもしれません。しかし、年を重ねていくと肌のターンオーバーが遅くなり、メラニンが蓄積してシミが現れやすくなります。

美白化粧品でケアをする

日焼けでできたシミには、美白化粧品で肌のケアをするのがおすすめです。日焼け後、肌の炎症が落ち着いてから、美白化粧品でシミにならないようにケアをすると良いでしょう。
美白化粧品の有効成分は、グリセナジーMK(オゾン化グリセリン)、ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、プラセンタエキス、アルブチンなどです。美白化粧品は、新しいシミの予防に効果が期待できます。

レーザー治療や光治療

レーザー治療や光治療でシミが薄くなる場合もあります。ただし、レーザー治療の場合、シミが逆に濃くなったりすることもあるので注意が必要です。自分のシミに合った治療をするためにも、事前に医師としっかり相談しましょう。

食事でシミ改善に効果的な栄養素を取り入れる

日焼けでできたシミをケアするには、食生活を意識することも大切。シミに良いとされる栄養素はビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、L-システインなどです。これらの栄養素には、肌のターンオーバーを促進してシミの原因となるメラニンを排出する働きがあります。
<栄養素が含まれる食材>
  • ビタミンA
    ブロッコリー、ニンジン、ほうれん草、小松菜など

 

  • ビタミンC
    レモン、トマト、パプリカ、アセロラ、キウイなど

 

  • ビタミンE
    アボカド、かぼちゃ、アーモンド、ピーナッツなど

 

  • L-システイン
    大豆、小麦など

 

健康的な生活習慣を心がける

シミを薄くするには、肌のターンオーバーを正常にする必要があるため、健康的な生活習慣を送ることもポイント。しっかり睡眠をとる、適度な運動をする、バランスの良い食事をするなどを意識しましょう。また、ストレスも肌の大敵とされています。ストレスをため込まないよう、好きな音楽を聴くなど、自分に合った方法で上手に気分転換をして発散するようにしましょう。

日焼けによる炎症を抑制する方法

化粧水で保湿する女性
日焼けをした肌は、炎症を起こしてヒリヒリと痛みがあったり、水ぶくれができたりする場合も。こちらでは日焼けによる炎症を抑制する方法を解説します。

日焼けした肌を冷やす

日焼けした肌は、紫外線を浴びてやけどを起こしたような状態なので、すぐに冷やしてケアしましょう。流水や氷、保冷剤、ミネラルウォーターのスプレー、水で濡らしたタオルなどで肌を冷やします。ただし、日焼けした肌は大きなダメージを受けているので、ゴシゴシとこするのは避けてください。肌に負担がかからないよう優しくケアをしてくださいね。

しっかり保湿をする

日焼けした肌は乾燥した状態なので、化粧水やアロエジェルなどでしっかり保湿してください。化粧水などをつける時も、優しく丁寧に。ただし、肌にヒリヒリと痛みを感じる場合は、症状がおさまってからスキンケアを行いましょう。

強い痛みや水ぶくれがある場合は

日焼けした肌に水ぶくれがある場合は、絶対に潰さないように注意してください。潰してしまうと感染症につながる可能性も。水ぶくれができたり、日焼けによる炎症でひどく痛んだりする場合は、皮膚科で診てもらいましょう。

【パーツ別】正しい日焼け止めの塗り方

顔に日焼け止めを塗る女性
日焼けによるシミを防ぐ方法として、日焼け止めを塗ることをあげましたが、正しい塗り方を知って対策をしましょう。こちらでは、正しい日焼け止めの塗り方をパーツ別に紹介します。

顔・首

    <顔の塗り方>
  1. 手の平に日焼け止めを適量とる。(日焼け止めのパッケージに記載された使用量を確認すること)
  2. 額、両頬、鼻、あごに5点おきする。
  3. 中指と薬指を使って両頬、額、鼻、口周り、あご、目の周りの順番で丁寧に伸ばしていく。
  4. ①~③の順番でもう一度重ね付けする。
    <首の塗り方>
  1. 手の平に日焼け止めを適量とる。
  2. 首、えり足に何点かおいたら、まず首の上から下にむかって伸ばしていく。

手・足

  1. 日焼け止めを線を描くように肌の上に直接出す。
  2. 手の平で円を描くように日焼け止めを伸ばしていく。

肘やひざ、手足の甲は塗り忘れしやすいので注意しましょう。

髪の毛

髪の毛も紫外線によるダメージを受けやすいパーツ。外出する時は髪の毛にも使える日焼け止めスプレーで、紫外線から髪を守りましょう。
日焼け止めスプレーは、髪の毛から約15センチ離して吹きかけます。約2時間おきにスプレーをすると、日焼け止めの効果が持続しやすいです。

皮膚が薄い唇は、日焼け対策を怠ると唇の乾燥がひどくなることも。唇にはUVカット効果を期待できるリップクリームを2~3時間おきに塗るのがおすすめです。顔やボディ用の日焼け止めは洗っても落ちにくいので、唇には使用しないようにしましょう。また、ゴシゴシこすると唇がダメージを受け、色素沈着する場合があるので注意が必要です。

日焼けによるシミはすぐにケアをして、輝く美肌をキープ

美肌の女性
シミをできにくくするには、日焼け前の予防はもちろん、後のケアも大切です。日焼けによるシミを化粧品ですぐに改善することは難しいですが、毎日お手入れを継続して使用するうちに、だんだん目立ちにくくなる効果が期待できます。いつまでも自信の持てる肌をキープするために、日頃から日焼けによるシミ対策を忘れないようにしてくださいね。
シミの種類によっては、セルフケアで改善しにくいものもあります。今あるシミがどの種類のシミなのかを知るために、こちらの「シミ審断」でいくつかの質問に答えてチェックしてみましょう。

顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。

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