シミを消す方法は大きく2つ!簡単に消す方法・自力で消す方法はある?
シミを完全に消すことは難しいですが、美容医療であれば限りなく薄くできます。ただし、シミを消すにはある程度の期間が必要であるため、その間に新たなシミができないよう予防策を取っておくことも忘れてはいけません。
今回は、「今あるシミをどうにかしたい」人向けに、シミを消す方法について詳しく解説していきます。
シミは消せる?
シミの種類によって適切な改善方法を取れば、シミを限りなく薄くし消えた状態に見せることは可能です。ただし、簡単にシミを消す方法はありません。いずれのシミも改善までには一定期間を要します。
また、今あるシミに対して改善策を取るだけでは「肌内部にあるシミ予備軍が表面に出てきて、またシミができる」ため、イタチごっことなります。そのため、シミを消すには、紫外線対策や紫外線ダメージのリセットを行い、シミの原因を作らないための予防策も同時に取り組みましょう。
シミの予防方法については、次の記事で詳しく解説しているので改善方法と合わせて予防にも取り組むことをおすすめします。
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シミ予防と聞くと、「紫外線対策しておけば大丈夫でしょ?」と多くの人が思い浮かべるのではないでしょうか。実はシミ予防は紫外線対策だけでは不十分です。なぜなら紫外線対策は「しているつもり」になっていることも多く、肌内部に紫外線ダメージが蓄積していることがあるためです。そこで今回は、シミ予防の正しい知識を解説。すぐに取り組める方法を紹介しているので、さっそく今日から効果的なシミ予防に取り組みましょう。
シミを消す(薄くする)までにかかる期間
治療法によって効果を実感するまでの期間が異なりますが、たとえばレーザー治療の場合は早くて1ヶ月程度でシミが消える、またはシミが薄くなるケースもあります。ただし、ほとんどの治療法でシミを消す(薄くする)のは3ヶ月以上、もしくはそれ以上かかるのが一般的です。
前項でも少し触れていますが、治療期間に肌内部でシミ予備軍ができてしまうと、今あるシミの治療中に新たなシミができてしまいます。そうなると治療期間が長くなるので、並行してシミ予防も行う必要があります。
シミの種類によって異なる改善方法
シミの改善(=薄くする)方法は、次のようにシミの種類によって異なります。
セルフケアで改善できるシミは、炎症を起こす紫外線や刺激が原因でできたシミです。一方で、遺伝やホルモンバランスなどの影響によりできたシミは美容医療でないと改善効果が望めません。ただし、セルフケアで改善可能なシミは、美容医療での改善も期待できます。
シミの改善の第一歩は、シミの種類を知ることからです。シミの種類が分からないまま手当たり次第、改善方法を試しても高い効果は期待できません。そのため、どの改善方法が効果的かを知るためにも、まずは自分にできたシミの種類の特定からはじめましょう。今あるシミの自己判断が難しい場合は、ぜひ下記のシミ審断をご活用ください。
あなたのシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。
シミを改善する方法は大きく2つ
シミを改善する方法は、大きく分けて次の2つです。
- 皮膚科の美容医療
- セルフケア
セルフケアで使用する化粧品は、病院で処方してもらうものとドラッグストアなどの市販で購入できるものがあります。病院で処方してもらう場合でも数ヶ月に一度の頻度で済むため、セルフケアでのシミ改善は忙しくてなかなか皮膚科に通えない人にもおすすめです。
一方で、効果の即効性を期待するのであれば美容医療を選択しましょう。早ければ1回の治療でシミの改善が見られるケースもあります。
皮膚科の美容医療 | セルフケア | |||
化粧品 | 医薬部外品 | 医薬品 | ||
薄くなるまでの期間 | 1ヶ月~ | 3ヶ月~ | 1ヶ月~ | 1ヶ月~ |
費用相場 | 数百円~ | 1,000円~10,000円 | 1,500円~15,000円 | 2,000円~10,000円 |
効果の高さ | 高 | 低 | 中 | 中 |
おすすめの人 | いち早くシミを消したい人 | シミがメインの悩みではない人 | 改善よりも予防を重視したい人 | 化粧品や医薬部外品では改善できなシミを持つ人 |
メリット | 即効性がある | 費用が安い | 長期的にシミのできにくい肌を期待できる | 化粧品よりも改善を期待できる |
デメリット | 費用が高い治療もある | 多くの場合、効果は期待できない | 化粧品よりも若干高い | 定期的に通院する必要がある |
セルフケアのなかでも、化粧品の取り扱いには「化粧品」「医薬部外品」「医薬品」の3種類があります。化粧品は、主に保湿がメインの機能です。そのメイン機能に附随して、ターンオーバーを正常にできる成分などが処方されていることがあります。美白系の医薬部外品は、シミの予防が認められていますが、劇的な効果は期待できません。
シミはシミ取りレーザーとセルフケアどちらで対策すべき?
調査期間:2022年9月1日~2023年2月28日
調査人数:5,673名
調査方法:インターネット調査(株式会社メディプラス製薬)
しかし、上記で紹介したように実はシミにはたくさんの種類があるため、正しいケアができていない可能性がございます。そのため、まずは『シミ審断』でご自身のシミを種類を特定し、種類に応じて効果が見込めるケア選びから始めましょう。
いち早くシミを消したいなら皮膚科の美容医療
いち早くシミを消したい場合は、皮膚科で美容医療を受けるのがおすすめです。基本的に、シミ治療では保険が利きません。そのため、1回の治療費は高めになりますが、効果の即効性が期待できる方法です。
シミの種類や体質などにもよりますが、早ければ1回の治療で改善効果が見られるケースもあります。
種類 | レーザー治療 | ケミカルピーリング | 光照射(フォトフェイシャル) |
効果が期待できるシミの種類 | ・老人性色素斑 ・炎症後色素沈着 ・そばかす ・脂漏性角化症 ・ADM(後天性真皮メラノサイトーシス) ・花弁状色素斑 | ・肝斑 ・炎症後色素沈着 | ・老人性色素斑 ・炎症後色素沈着 ・そばかす ・花弁状色素斑 |
効果を実感するまでの期間 | 3ヶ月~ | 6ヶ月~ | 4、5ヶ月~ |
費用相場 | 5,000円~20,000円/回 | 5,000円~7,000円/回 | 15,000円~20,000円/回 |
効果の高さ | 高 | 中 | 中 |
おすすめの人 | ・短期間で治療を終えたい人 ・消したいシミの範囲が狭い人 | ・肌代謝を促し、本来の美しさを取り戻したい人 ・治療費を安くおさえたい人 | ・肌が弱い人 ・毛穴の目立ちや肌の色ムラ、ほかの肌トラブルも改善したい人 |
メリット | 効果が高い | 治療費が安い | ダウンタイムがほとんどない |
デメリット | ダウンタイムが1~2週間ほどある | 治療期間が長くなりやすい | 治療費が高くなりやすい |
「ケミカルピーリング」、「光照射」、「レーザー治療」の順に効果が高くなり、効果の高さに比例して治療期間も短くなります。
光照射は1回の治療費が高いうえに治療期間が長くなるため、トータルの治療費が最も高い傾向にあります。しかし、シミ以外の肌トラブルにも効果が期待できる点や、肌が弱い人も受けられるなど、メリットの多い治療法でもあります。
なお、表には記載していませんが、肝斑には内服薬治療が有効で、内服薬は美容医療を提供しているクリニックで処方してもらえます。
レーザー治療
レーザー治療とはレーザー光線をシミに当てることで、シミの原因であるメラニンを破壊する治療法です。治療効果が高いため、短期間で改善効果を実感したい人におすすめです。ただし、肌に合わない場合は逆にシミを濃くするおそれがあるため、治療を受ける前には医師とよく相談するようにしましょう。
レーザーの種類によって異なりますが、費用はシミの大きさによって変わることが多く、1cm以内のシミであれば1回5,000円から20,000円程度に収まります。治療期間の目安は約3ヶ月。1~5回程度、治療を受ければ改善効果を実感できるでしょう。レーザー治療は照射範囲が狭いので、特定のシミや狭い範囲のシミを消したい人におすすめです。
ケミカルピーリング
ケミカルピーリングでは薬剤を使用して古い角質を除去し、肌のターンオーバーを促すことでシミの改善を図る治療法です。シミをスポットで治療するというよりは顔全体に治療を施すため、シミをはじめ、ニキビやシワ、くすみなどの肌トラブルの改善効果も見込めます。ただし、酸性の薬剤を使用するため、肌質や肌のコンディションによっては痛みや炎症、かゆみが出る場合がある点には注意が必要です。
費用は1回5,000円から7,000円が目安ですが、肝斑専用のピーリングなど、特別なピーリングでは1回20,000円前後かかることもあります。美容医療のなかでは治療費が安めですが、治療期間の目安は6ヶ月と最長です。
光照射(フォトフェイシャル)
光照射ではIPL(インテンス・パルス・ライト)と呼ばれる光を照射して、メラニン色素にダメージを与え、浮き上がらせることで排出を促す治療法です。複数の波長による働きかけにより、シミ以外にも肌の色ムラや毛穴の目立ちといった肌トラブルの改善にも効果が期待できます。
費用は1回15,000円から20,000円と、美容医療のなかでも高額です。ただし、レーザー治療よりも弱い光で、かつケミカルピーリングのように酸性の薬剤を使用しないため、肌が弱い人でも受けられる治療法です。
自力で薄くしたいならセルフケア
セルフケアのなかでも、予防を重視するなら医薬部外品、改善を重視するなら医薬品がおすすめです。ただし、医薬品は処方箋をもらう手間などがあるため、気軽に続けにくい側面もあります。化粧品のなかでも研究が進んだ成分を用いれば安全に改善できることが一部、報告されています。
セルフケアで改善が期待できるシミの種類は次のとおりです。
- 老人性色素斑
- 炎症後色素沈着
- 肝斑 ※ただし、内服薬による
なお、医薬部外品を用いたシミ対策は予防に留まる点に注意が必要です。今あるシミの改善はできませんが、悪化を予防することは可能です。
シミのセルフケアは成分選びが重要
セルフケアに使用する医薬部外品は、含まれている成分が重要になってきます。シミ予防・改善に効果が期待できる成分は、次のとおりです。
美白に役立つ成分 | 期待できる効果 |
ビタミンC誘導体 | メラニンの生成を抑制し、新陳代謝を高める。コラーゲンの生成も促進するため、シワを防ぎハリを取り戻す |
アルブチン | メラニンを生成するチロシナーゼの働きを抑制する |
トラネキサム酸 | メラニンの生成に必要なプロスタグランジンなどの働きを抑制。肌の炎症で起こる色素沈着によるシミ予防にも有効 |
プラセンタエキス | メラニンの生成や色素沈着を阻害。肌のターンオーバーを助けてくれる |
(ハイドロキノン) | メラニンの生成を抑制。メラニン色素を薄くする(脱色) |
(グリチルリチン酸) | 肌の炎症を抑え、色素沈着によるシミ予防に効果的 |
(ビタミンE) | 血行促進・新陳代謝の活性化により、肌のターンオーバーを促進 |
(セラミド) | 肌のバリア機能を支え、高い保湿効果がある |
(オゾン化グリセリン) | ターンオーバーを正常化させ、同時に肌表面のメラニンを分解するというダブルアクション。シミを薄くする効果が認められている。ヒト臨床試験でできてしまったシミ改善が報告された最先端成分 |
※()は美白有効成分ではない成分
美白有効成分ではありませんが、最先端成分のオゾン化グリセリンはシミを薄くする効果が認められています。また、アトピーやアレルギーの改善にも効果が期待できるため、深刻な肌の悩みを持つ人には希望とも言える成分です。
美容医療かセルフケアで迷う人は
美容医療かセルフケアで迷う人は、次の点を洗い出してみましょう。
- シミの種類
- いつまでに、どの程度の効果を得たいのか
- かけられる費用
繰り返しになりますが、セルフケアで対処できるのは「老人性色素斑」と「炎症後色素沈着」、「肝斑(内服薬による対処)」の3つです。これら以外のシミの場合は、セルフケアをしても効果が期待できないため美容医療一択になります。また、老人性色素斑や炎症腰基礎沈着であっても、「シミが悪化しなければよい」のであればセルフケア、「シミの改善を図りたい」場合は美容医療を選択することになるでしょう。
さらに美容医療にも種類があるので、治療を終えたい期間や治療したい範囲などによって、治療方法の選択が違ってきます。そのため、まずは上記の項目を明確にして、自分に最適な改善方法を探してみましょう。
そもそもシミの種類が分からなければ美容医療かセルフケアかを選ぶことはできません。そのため、まずはシミの種類の特定からはじめましょう。自力では分からない場合は下記のシミ審断を活用して、シミの種類を特定してみてください。
あなたのシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。
よくある質問
シミは消せる?
シミを完全に消すことは難しいですが、美容医療を受ければ消すことは可能です。ただし、美容医療による治療と合わせて新たなシミを作らないよう、シミ予防も行わなければいつまで経ってもシミができる状態が続くので注意が必要です。
シミは自力で消せる?
セルフケアでシミを消すのは難しいと言えます。なぜなら美白有効成分を含む医薬部外品を用いたとしても、その効果は「予防」に留まるからです。そのため、美容医療による治療と合わせてセルフケアを行わないと、シミを消す(薄くする)ことはできません。
シミを簡単に消す方法はる?
シミを簡単に消す方法はありません。レーザー治療を受ければ1回で効果を実感できる場合もありますが、シミを完全に消すためには一定期間、治療を受け続けるのが一般的です。
シミのレーザー治療は保険適用できる?
レーザー治療は保険適用外です。基本的に美容目的のシミ治療には保険は適用されません。
レーザー治療でシミが濃くなることはある?
肌に合わない場合は、レーザー治療でシミが濃くなることもあり得ます。そのため、レーザー治療を受ける前に皮膚科医とよく相談することをおすすめします。
シミ改善を今日から本気で始めよう
本気でシミ改善をしたいのであれば、医薬部外品で今あるシミの悪化を防ぎつつ、美容医療でシミを消すのが効果的です。また、同時に紫外線対策や紫外線ダメージのリセットでシミ予防を行えば、将来にわたってシミ知らずの肌を手に入れられるでしょう。
ただし、シミには種類があり、その種類によって改善方法も違ってきます。そのため、まずはシミの種類を知ることがシミ改善への第一歩です。今あるシミの種類を知ることで、自分にできやすいシミも分かってくるので対策も取りやすくなります。シミ改善・予防効果をより高めるためにも、下記のシミ審断を活用して自分にあるシミの種類を特定してみてください。
あなたのシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。
監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長
・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。