官能基(Functional groups)

官能基とは、有機化合物の性質を決める特定の原子団である。化学構造に同じ官能基を持つ化合物は共通の化学的性質を持つ。例として、ヒドロキシ基カルボキシ基アルデヒド基等がある。

苔癬化(Lichenification)

苔癬化とは、長期にわたり皮膚の炎症を繰り返すことにより、皮膚が厚くなり、表面にしわや溝が深くくっきりと現れた状態のことである。

掻破痕(Scratch mark)

掻破痕とは、掻き壊しにより、血管から滲み出た血や液体、膿などが乾燥して固まった状態を指す。俗にカサブタともいう。

紅斑(Erythema)

紅斑とは、皮膚の浅層での血管拡張によってできる赤い斑を指す。毛細血管が拡張してうっ血しているために赤みを帯びている。

ダーモスコピー(Dermoscopy)

ダーモスコピーとは、ダーモスコープというライト付きの拡大鏡を用いて、ほくろや腫瘍など皮膚の色素病変を診る検査のことである。肉眼で見るよりも、はるかに正確な情報が得られる。

フィラグリン(Filaggrin)

フィラグリンとは、皮膚の最外層である表皮の中で重要な役割を果たす構造タンパク質である。特に、角質層のバリア機能において、角化細胞の形態と機能を維持するために必要不可欠なタンパク質である。フィラグリンの機能不全や欠乏はアトピー性皮膚炎の発症と関連しており、フィラグリンの不足は、乾燥肌の原因にもなる。

インボルクリン(INV)(Involucrin)

インボルクリンとは、主に皮膚の表皮で見られる構造たんぱく質である。表皮の最外層である角質層を形成する過程で、細胞膜を強化し、皮膚の保護機能を高める役割をもつ。

NAD(P)Hキノン脱水素酵素1(NQO-1)(NAD(P)H: Quinone)

NAD(P)Hキノン脱水素酵素1(NQO-1)とは、キノンヒドロキノンに還元する働きがあり、細胞を酸化ストレスなどから保護する機能を持つ。また、抗酸化防御機構、解毒作用、細胞保護、炎症の調節や抗がん作用に関与しており、体内で重要な役割を果たす。

ヘムオキシゲナーゼ1(HO-1)(Hem Oxygenase-1)

ヘムオキシゲナーゼ1(HO-1)とは、ヘムオキシゲナーゼという酵素の一種で、特にストレス条件下で活性化される酵素である。HO-1は細胞内でヘムを分解し、ビリベルジン、鉄イオン、一酸化炭素(CO)を生成する反応を触媒する。抗酸化作用や抗炎症作用を持ち、また、細胞をストレスや損傷から保護する役割がある。

in vitro(In vitro)

in vitroとは、生物学の実験等において、試験管や培地等の中にヒトや動物の組織を用いて体内と同様の環境を再現する、人工的に構成された条件・環境である。牽いてはそう言った試験の意味でも使われる。