シミは食事で内側から改善!効果的な食べ物や栄養素とは
何から始めるべきか悩むシミ対策。まずは身近な食事の見直しから始めてはいかがでしょうか。美肌効果が有名なビタミンCの他、シミへの効果が期待できる栄養素はいくつかあり、効率的に摂取することでシミの予防・改善の助けになります。この記事では、シミに効くとされる栄養素と食べ物、効率良く栄養を摂取できるおすすめレシピを紹介します。
食事の見直しは体の内側からできるシミ対策
毎日の食事のバランスを見直すと、体の内側からシミにアプローチできます。特に、シミの元となるメラニンの生成を抑え、肌のターンオーバーを促しメラニンを排出する作用のある栄養素を、意識して取り入れるのが大事です。ただし、食べ物だけで完全にシミの予防や改善をするのは難しいもの。同時に紫外線対策や生活習慣の改善、丁寧なスキンケアなどを行っていきましょう。
一般的なシミの改善にはグリセナジーMK(オゾン化グリセリン)やハイドロキノン配合の化粧品、予防にはビタミンC誘導体やプラセンタエキスなどの美白有効成分が配合された薬用化粧品(医薬部外品)でのスキンケアが効果的です。即効性を求める場合は、皮膚科でのマシン治療が必要になる場合もあります。
シミは種類によって対処法が異なるので、一度こちらのシミ審断でセルフチェックしてみるのもおすすめです。3分ほどの簡単な審断で、顔にできたシミの種類と改善方法を知ることができます。
顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。
シミ対策に効果が期待できる主な栄養素
シミに効果があるとされる栄養素の中から、ここではメラニンの生成を抑えたり、肌のターンオーバーを促したりする作用のあるものを中心に紹介します。食べ物を選ぶ際の基準になるので押さえておきましょう。
ビタミンC
シミの予防と改善の両方に効果が期待できるのがビタミンCです。
予防効果 | メラニンの生成に関わる酵素(チロシナーゼ)の働きを阻害し、メラニンの過剰な生成を防ぐ。 |
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改善効果 | 酸化したメラニンを無色に還元し、シミを薄くする作用があると考えられている。 |
効率の良い摂り方 | 継続して毎日コツコツと摂る。 |
効率の悪い摂り方 | 一度にまとめてたくさんに摂ると、余剰分は尿と一緒に排出されてしまうためあまり効果がない。 |
ビタミンE
ビタミンEは、ビタミンCの働きを助ける効果が期待できるのが特筆すべき点。なるべく一緒に摂取するのがおすすめです。
予防効果 | 肌のターンオーバーの機能を高め、メラニンの色素沈着を防ぐ。 |
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その他の効果 | 高い抗酸化作用があり、エイジングケアにも効果が期待できる。 |
効率の良い摂り方 | ビタミンCと一緒に摂る、油で調理する。 |
効率の悪い摂り方 | 過剰に摂取すると、骨粗しょう症のリスクが高まると言われているため要注意。 |
ビタミンA
肌をダメージから守るなど、ビタミンCとは違った角度からシミにアプローチしてくれるのがビタミンAです。
予防効果 | 肌を丈夫にする。抗酸化作用で紫外線ダメージを受けないよう守る。 |
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効率の良い摂り方 | 多く含まれているレバー類や魚介類を食事に取り入れていく。 |
効率の悪い摂り方 | 大量に摂取する。頭痛・めまい・吐き気などの中毒症状を起こす可能性があるので注意。 |
日々の食事に!シミの予防・改善に効果的な食べ物
なるべく複数の栄養素を含み、それぞれの含有量が高い食べ物を選ぶのが理想的。シミに効果的とされる栄養素を多く含む食べ物を紹介するので、メニューを考える際の参考にしてください。
トマト
トマトには、ビタミンCとEなど美容・健康に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。さらに、ビタミンEの100倍以上とも言われる強い抗酸化力のあるリコピンが含まれているのが特徴です。
ビタミンCが豊富な食べ物は、化粧品などのセルフケアでは対処が難しいそばかすの予防・改善にも効果が期待できます。
ブロッコリー
「野菜の王様」とも呼ばれる、栄養素密度の高い野菜がブロッコリーです。ビタミンC・E以外にも、肌のターンオーバーをサポートするビタミンB2やB6を含んでいます。また、抗酸化作用のあるスルフォラファンが含まれている点にも注目です。
ほうれん草
ビタミン・ミネラルなど、さまざまな種類の栄養素を含むほうれん草。シミの予防・改善に効果が期待できるビタミンC・Eはもちろん、抗酸化作用のあるβ-カロテンや、肌のターンオーバーを助けるビタミンAも含まれています。
鮭
鮭はビタミン類を多く含み、高い抗酸化作用でシミを薄くする効果が期待できます。メラニンの生成を抑えるアスタキサンチンも含まれているため、予防にも一役買います。
キウイ
ビタミンCを多く含み、美容・美肌の効果が高いとされるキウイ。1日に必要なビタミンCが、グリーンキウイなら2個、ゴールドキウイだと1個で摂れるとされています。シミ対策以外にも、むくみの解消やお通じの改善に役立つ栄養素も含まれているので、特に女性に嬉しい食べ物です。
本気でシミの予防に取り組むなら、食事の改善と一緒にスキンケアなども見直していきましょう。詳しいシミの予防法は下記の記事を参考にしてください。
食事から始めるシミ対策!効率良く栄養を摂取できる簡単レシピ
せっかく選んだ食べ物の栄養素を効率良く摂取するには、調理方法にも工夫を。シミ対策に効果が期待できる食べ物を使った、おすすめレシピを紹介します。
野菜たっぷり「トマトスープ」
トマトは加熱するとリコピンの吸収率が上がるので、生より調理して食べるのがおすすめ。トマトスープなら、ビタミン豊富なジャガイモ・ブロッコリーなどたくさんの野菜を手軽に食べられます。
【材料(2人分)】
- トマト 1/2個
- 玉ねぎ 1/4個
- ベーコンの薄切り 2枚
- チキンスープの素 1個
- サラダ油・塩・こしょう 少々
- その他好みの野菜を自由に
【手順】
- トマト・玉ねぎ・ベーコンを食べやすい大きさに切る
- 鍋にサラダ油を引いて中火で熱し、トマトと玉ねぎを炒める
- 玉ねぎが透き通ってきたら、水2カップとチキンスープの素を入れる
- スープが溶けたらベーコンを加え、アクを取りながら5分煮る
- 塩・こしょうで味を整え、火を止めて完成
簡単時短「ほうれん草のソテー」
ほうれん草に含まれるβ-カロテンは、油で炒めることで吸収率が高まります。ささっと調理したい時にぴったりのソテーのレシピが下記です。
【材料(2人分)】
- ほうれん草 1束(200グラム)
- サラダ油orオリーブオイル 大さじ1
- 塩 少々
- バター 10グラム
- しょうゆ 小さじ1/2
- お好みでしめじやベーコンなど
【手順】
- ほうれん草を食べやすい大きさにざく切りにし、よく洗って水気を切る
- フライパンに油と塩を入れて熱し、ほうれん草を入れて中火で炒める
- ほうれん草がしんなりしてきたら、バターを入れて弱火にする
- バターが溶けたら、しょうゆを加えひと混ぜして完成
定番フレンチ「鮭のムニエル」
鮭に含まれるビタミン類・アスタキサンチンも、油と一緒に摂取することで吸収率がアップします。鮭を使った料理の定番、ムニエルの簡単レシピが下記です。
【材料(2人分)】
- 生鮭 2切れ
- 塩(下ごしらえ用) 小さじ1/4
- 小麦粉 大さじ1
- オリーブオイル 小さじ1
- バター 20グラム
- レモン汁 大さじ1/2
- 塩(ソース用) 少々
- パセリ 大さじ1
- レモン(輪切り) 2枚
【手順】
- 鮭の両面に塩(小さじ1/4)をふり、10分ほどなじませ、余分な水分をキッチンペーパーなどで拭き取る
- 鮭に小麦粉をまぶし、軽く叩いて全体的に薄く付ける
- フライパンにオリーブオイルを入れて中火で熱し、鮭の皮目を下にして3分ほど焼く
- 皮目に焼き色がついたら裏返し、油を拭き取りながら3分ほど焼く
- 全体に焼き色が付いたら、バターを入れて鮭に絡める
- 火を止めて鮭を皿に移し、フライパンに残ったオイルの中にレモン汁・塩・みじん切りにしたパセリを加えてソースを作る
- 鮭の上に輪切りのレモンを乗せ、上からソースをかける
摂取が難しいときはサプリで。その際の注意点とは
食事の改善が難しい場合に、手軽に栄養を摂れるのがサプリメント。しかし、過剰に摂ると健康を損ねる場合があるので、必ず用法・容量を守ってください。
特に脂溶性のビタミンA・D・Eなどの摂りすぎは、ビタミン過剰症の原因になります。頭痛・嘔吐・筋肉痛・疲労などの症状が現れる可能性があるので注意が必要です。
普段の食事で栄養が過剰になることは考えにくいので、できる限り食事で摂取するように心がけていきましょう。
シミに効果的な食べ物の落とし穴
食事で対策を行う上で、大切なのが栄養バランスです。例えば、シミに良いからとビタミンばかり摂っていても、肌の材料になるタンパク質が不足していれば効果が十分に発揮されません。特にダイエット中の女性は、肉や魚に含まれるタンパク質が不足しがちなので要注意。シミの対策だけでなく、バランスを第一に考えてください。
シミ対策は食事・生活習慣の見直しなどできることから始めよう
食事から始めるシミ対策は、取り入れやすい方法のひとつ。ぜひ日々意識してみてくださいね。ただし一度できてしまったシミは、内側からの対処だけで改善できるとは言い切れません。「いきなり美容医療は…」という人は、スキンケアで改善できるシミもあるので、以下のシミ審断などを活用してシミタイプに合った改善方法を探ってみましょう。
顔のシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。
監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長
・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。