ダーマペンのダウンタイムは何日?施術後の過ごし方や短くするには?

ダーマペンとは、超極細針で肌の表面に小さな穴を一時的に作り、肌の回復力を向上させる治療器具です。超極細とはいえ、肌に針を刺す特性上、ダーマペンの施術後はダウンタイムが必ずあります。ダウンタイムの日数は針を刺す深さや体質などによって違うため一概には言えませんが、2~7日程度です。また、ダウンタイム中に出る症状も人によって異なります。

これを知らずに受けてしまうと「失敗したのでは?」と勘違いを起こすことになるため、今回はダーマペンのダウンタイムについて詳しく解説していきます。

ダウンタイムを短くするための方法やダウンタイム中の過ごし方についても紹介しているので、施術を受けたあとの過ごし方を含め、ダーマペンが自分にあった施術かどうかを見極める判断材料として本記事をご活用ください。

ダーマペンのダウンタイム日数は針の深さによって変わる

ダーマペンのダウンタイム日数は針を刺す深さによって次のように変わります。

針の深さ0.25mm0.5mm1.0mm1.5mm2.0mm
治療部位角質層表皮表皮と
基底層の間
基底層基底層と真皮
肌悩みの例白ニキビ小じわ、たるみシミ、シワ、
たるみ
色素沈着ニキビ跡、
クレーター
ダウンタイム
期間
2日程度2~3日程度2~3日程度4~5日程度6~7日程度

ダーマペンは針を刺してできた傷を治す「自然治癒力」を高めることで、肌悩みを改善する方法です。針を刺す深さによってアプローチできる肌悩みが異なりますが、針を刺す深さが深くなればなるほど治癒にも時間がかかるため、必然的にダウンタイムも長くなります。

0.25mmの場合

針を刺す深さが0.25mmの場合のダウンタイムは、2日程度が目安です。0.25mmの針は、肌の最も外側である角質層へのアプローチが可能です。期待できる効果は白ニキビの改善です。瞼などの目の周りもこの深さでアプローチでき、肌質改善や針を出すことも可能。一緒に使う薬剤によっては美白効果も期待できます。そのため、白ニキビがある人や美白を目指している人におすすめです。

0.5mmの場合

針を刺す深さが0.5mmの場合のダウンタイムは、2~3日程度が目安です。0.5mmの針は表皮へのアプローチが可能。小じわやたるみなどの肌悩みの改善に効果が見込めるため、加齢などで肌の浅いシワが気になる人におすすめです。一緒に使う薬剤によっては、たるみ改善への効果も期待できます。

1.0mmの場合

針を刺す深さが1.0mmの場合のダウンタイムは、2~3日程度が目安です。1.0mmの針は表皮と基底層の間にアプローチ可能で、シワ、たるみの改善が見込めます。使用する薬剤によっては、シミ等の肌悩みの改善効果も期待できます。そのため、シミ、シワ、たるみ等の肌悩みを改善したい人におすすめです。

1.5mmの場合

針を刺す深さが1.5mmの場合のダウンタイムは、4~5日程度が目安です。1.5mmの針は皮膚の奥深くにある基底層までアプローチできます。比較的深い層にアプローチできるため、使用する薬剤によっては色素沈着の改善効果が期待できます。紫外線や炎症後色素沈着などで色素沈着が起こっている人におすすめです。

2.0mm〜の場合

針の深さが2.0mm〜の場合のダウンタイムは6~7日程度かかるのが一般的です。2.0mm〜の針は皮膚の再奥にある真皮までアプローチ可能。肌の根底から再生を促せます。そのため、外用薬などでは改善が見込めないニキビ跡やクレーターなどの肌悩みを持つ人におすすめです。

ダーマペンのダウンタイム中に見られる症状

ダーマペンは肌に針を刺して傷を作るという施術の特性上、ダウンタイムが必ずあり、好転反応や副作用として次のような症状が見られることもあります。

  • 赤み
  • 腫れ・発疹
  • かゆみ
  • 皮むけ
  • 内出血

これらの症状は一時的な反応であることがほとんどですが、1週間以上も症状が続く場合は別の肌トラブルを起こしている可能性があります。そのため、1週間以上症状が落ち着かない、または悪化傾向にある場合は、すぐにクリニックに相談するようにしましょう。

赤み

ダーマペンの施術後は傷を治すために毛細血管の血流が一時的に増加。これにより施術箇所が施術前よりも赤く見えることがあります。施術直後から12時間は赤みが出ることが多く、その後は徐々に赤みも引いていきますが、なかなか赤みが引かない場合は金属アレルギーなど、別のトラブルを起こしている可能性があります。施術後、数日経っても赤みが治まらない場合は、クリニックに相談するようにしましょう。

また、赤みが引くまでは血行が良くなる行為は避けるのがベストです。たとえば飲酒や運動、入浴などです。赤みが増す、または赤みが治まらない原因となるので、特に施術当日はこれらの行為は控えましょう。

腫れ・発疹

治療後に一時的な炎症が起こることにより、腫れや発疹が見られるケースもあります。特に針を刺す深さが深くなるほど、深層組織を傷付けることになるため、ダメージが大きくなり、腫れや発疹が出やすくなります。腫れや発疹と合わせてヒリヒリとした痛みが生じることもあるため、症状が強い場合は保冷剤などを使用して患部を冷やしましょう。

腫れや発疹が出ている場合は、赤みが出たときと同様で入浴や飲酒、運動など、血行が良くなる行為は控えます。施術後、数日以内に治まるのが一般的ですが、腫れや発疹、痛みがなかなか引かない、もしくは時間とともに症状が酷くなる場合はクリニックに相談して指示を仰ぎましょう。

かゆみ

施術後、自然治癒が行われる過程でかゆみが生じることもあります。かゆみが出た場合に患部を引っ掻いてしまうと、肌を傷付けてしまいます。場合によっては炎症による色素沈着を起こすこともあるので、患部は触らず、保冷剤で冷やしたり、医療用ワセリンを塗ったりしてかゆみを抑えましょう。

かゆみも施術後、数日で治まることがほとんどです。その間は、前述の2つと同じく、血行が良くなる行為は避けるようにしましょう。

皮むけ

ダーマペンの施術によりターンオーバーが活性化すると、次々に新たな皮膚の組織が生み出されます。これにより皮膚の最も外側にある古い角質が剥がれ落ちる、皮むけという現象が起きます。皮むけは施術後から3日程度続くのが一般的です。

この間は肌のバリア機能が落ち、とてもデリケートになっているため、剥けかけの皮を無理に引き剥がしたり、摩擦を加えたりするのはNG。また、通常時よりも紫外線などの外部刺激への耐性も落ちているため、保湿と紫外線対策を徹底する必要があります。

内出血

針を刺すという特性上、肌内部で出血が起こる可能性も否めません。針を刺す深さが深くなるほど、毛細血管を傷付けてしまうため、内出血の可能性は高まります。多くの場合、内出血は一時的なものであるため、施術の翌日から1週間程度で治まります。しかし、内出血が1週間以上続く場合は色素沈着を起こしているおそれがあるので、クリニックに相談するようにしましょう。

美肌はニキビ跡やクレーターなどの肌質を改善するだけでなく、「透明感」があることが条件です。そのため、「透明感」を損なうシミ・くすみ対策も必須。肌質改善とともにシミ対策も行いましょう。

シミは種類によって対策方法が異なるので、まずはその種類の特定からはじめる必要があります。自己判断が難しい場合もあるので、シミの種類の特定はぜひ「シミ審断」をご活用ください。一緒に最適な対策法も分かります。

シミのない美白肌を目指すなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

ダーマペンのダウンタイム中の過ごし方と注意点

ダウンタイム中とひと言でいっても、施術から経過した期間によってその症状や過ごし方が異なります。ここでは期間別にダウンタイムの過ごし方と注意点を紹介します。

施術当日施術翌日〜1週間施術後1週間以降
洗顔
入浴
スキンケア
メイク
日焼け止め
飲酒
激しい運動

施術当日

ダーマペンの施術当日は肌全体に傷ができており、とてもデリケートな状態なので極力刺激を与えるような行為は避けましょう。

施術当日でも洗顔、スキンケア、日焼け止めの使用は可能です。ただし、ダーマペンの施術後は肌に小さな穴が空いている状態です。そのため、界面活性剤や防腐剤が含まれる洗顔料や保湿剤、日焼け止めの使用は施術後6~12時間経ってからになります。施術にピーリング剤を使用する場合は、24時間後からが望ましい場合もあります。

肌が非常にデリケートな状態になっているため、摩擦がおきやすいメイクはNG。入浴や激しい運動、飲酒などの血行が良くなる行為はダウンタイムを長引かせる原因となるため、施術当日は控えましょう。

施術翌日〜1週間

施術翌日からはダーマペンにより肌に空いた穴が塞がり始めます。これにより、ダウンタイムの症状が徐々に軽減していきますが、肌ダメージはまだまだ大きい状態です。翌日以降は次のとおり、ほとんどの行為が問題ないとされていますが、赤みなどのダウンタイム中の症状が出ている場合は、引き続き摩擦や血行が良くなる行為については控えるようにしておきましょう。

肌はまだまだデリケートな状態が続いているので、普段使用している洗顔料やスキンケア用品、日焼け止めでは刺激が強すぎる可能性があります。そのため、ダウンタイムが落ち着くまでは低刺激なものに変更しておくことをおすすめします。

施術後1週間以降

施術後、1週間も経つとダウンタイムの症状はほぼ落ち着いてきます。この頃になると、施術前と変わらずに行動できるようになるでしょう。

ただし、ダウンタイムが長引くケースもなきにしもあらず。1週間以上、ダウンタイムが続く場合は、引き続き患部への摩擦や血行が良くなる行為は避け、早めにクリニックに相談するようにしましょう。

ダーマペンのダウンタイムを短くする方法

針を刺す施術の特性上、ダーマペンのダウンタイムは避けられません。ただし、施術後に次のようなことを意識して過ごせばダウンタイムを短くすることも可能です。

  • 肌への刺激を最小限に抑える
  • アイシングを行う
  • 激しい運動や飲酒を避ける

繰り返しになりますが、ダウンタイム中の肌はとてもデリケートです。そこに強い刺激を与えたり、血行が良くなる行為をしてしまったりすると通常よりもダウンタイムが長引く原因となります。できるだけ自然治癒の邪魔にならないよう、肌への刺激や血行が良くなる行為は避けるようにしておきましょう。

肌への刺激を最小限に抑える

ダウンタイム中は肌内部で起きている炎症を抑えている最中です。そこにメイクやスキンケア、紫外線などの外部刺激が加わると、炎症が悪化。ダウンタイムが長引くことになります。そのため、ダウンタイム中は敏感肌用など、できるだけ低刺激なメイク用品や化粧品を選択しましょう。さらにメイクは必要最低限に留め、洗顔は優しく丁寧に行うことも心がける必要があります。

また、肌のバリア機能が低下しているため、紫外線の影響も普段より受けやすくなっています。シミができやすい状態にあるため、紫外線対策も怠ってはいけません。低刺激な日焼け止めの使用はもちろん、日傘や帽子、サングラスなどの紫外線対策グッズも導入して、できるだけ肌を紫外線の刺激から守るようにしましょう。

アイシングを行う

施術後の赤みや腫れ、発疹が出ている場合は患部を冷やすアイシングを行いましょう。アイシングを行うことで肌内部の炎症を落ち着かせられるため、ダウンタイムを短くできます。アイシングを行う際は薄手のタオルやガーゼで巻いた保冷剤を患部に当てます。保冷剤を肌に直接当ててしまうと凍傷の危険性があるため、必ずタオルやガーゼ等で包んだうえで肌に当てるようにしましょう。

激しい運動や飲酒を避ける

激しい運動や飲酒は血行を良くするため炎症を悪化させかねません。そのため、施術当日からダウンタイム中は、血行が良くなる行為はNG。ダウンタイム中は運動や飲酒しなければいけない予定を入れるのは避けましょう。またダウンタイムの症状が落ち着くまでは入浴も避けて、お風呂はシャワーでさっと済ませるのがおすすめです。

ダーマペン施術後に症状が改善しないときは

赤みや腫れ、かゆみなど、ダーマペンの施術後にダウンタイムの症状が改善しないときはクリニックに相談するようにしましょう。ダウンタイムの目安は、針を刺す深さにもよりますが、2日から1週間程度です。1週間以上、ダウンタイムの症状が続く、または悪化している場合はアレルギーや別の肌トラブルを引き起こしている可能性があります。

そのまま放置してしまうと、さらなる肌トラブルを引き起こしてしまうため、ダウンタイムの目安期間が過ぎても症状が改善されない場合は早めにクリニックに相談して指示を仰ぐ必要があります。

美肌を目指すためにはシミ改善も重要

美肌を目指すならニキビ跡やクレーターだけでなく、シミ改善にも力を入れていきましょう。シミは肌の「透明感」を損なう原因となるため、美肌には大敵です。そのため、美肌を手に入れるためには、シミの改善も並行するのがおすすめです。

シミは種類によってはホームケアでも対策できるので、まずは下記の「シミ審断」を活用して、シミの種類を特定することをおすすめします。

シミのない美白肌を目指すなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

よくある質問

ダーマペンの赤みはいつ消える?

ダーマペンの赤みは施術後、数日で消えるのが一般的です。施術後、1週間も経てば完全に消えることがほとんどですが、1週間が経過しても赤みが消えない場合は、クリニックに相談してみましょう。

ダーマペンのダウンタイム中にパックはできる?

可能です。ただし、スキンケア同様、施術後6~12時間は空けて使用するようにしましょう。クリニックによっては施術直後から使用できる専用のパックをオプションで用意しているところもあります。

ダーマペンの施術後いつからメイクできる?

施術の翌日からメイク可能です。ただし、ダウンタイム中の症状が強くでている場合は、施術の翌日であってもメイクは控えた方が良いでしょう。また、ダウンタイム中は肌がデリケートな状態であるため、できるだけ刺激を避けたいところです。そのため、ダウンタイムが完全に落ち着くまでは最低限のメイクに留めておきましょう。

ダウンタイム中の皮むけで気を付けることは?

皮むけが起きているときは次のような点に気を付けましょう。

  • 皮を無理に引き剥がさない
  • 肌に摩擦を与えない
  • 紫外線対策を行う
  • 保湿ケアを入念に行う

ダウンタイム中の肌はとにかくデリケートです。そのため、余計な刺激を与えないように気を付けて、肌のバリア機能を上げるために入念な保湿ケアを行うことをおすすめします。

ダーマペンのダウンタイム中にぶつぶつができることはある?

ダーマペンの施術後、好転反応により一時的にニキビなどのぶつぶつができやすくなることがあります。多くは一時的な反応によるものなので、数日で症状は治まるでしょう。ただし、なかなか治らない場合や悪化している場合は、すぐにクリニックに相談することをおすすめします。

ダーマペンの効果を感じられるのは何日後?

早い人で施術の数日後に効果を実感する人もいるようですが、一般的には施術から2週間後くらいに「肌のハリツヤ感がアップした」と感じるようです。ただし、ニキビ跡やクレーターなどの改善効果は複数回の施術を受ける必要があるため、1回で施術の効果を感じられることは少ないでしょう。

ダーマペンのダウンタイムを短くするにはケアが大事

ダーマペンのダウンタイムは避けられませんが、「肌への刺激を最小限に留める」、「血行が良くなる行為を避ける」、「保湿ケアする」ことで、期間を短くすることは可能です。これはつまり、施術後の過ごし方によってはダウンタイムが長くなることを意味しているので、ダーマペンの施術を受ける場合は、「施術を受けたら終わり」ではないことを留意しておきましょう。

また、ダーマペンでニキビ跡やクレーターなどの肌質を改善したら美肌になれるわけではありません。美肌には「透明感」が必須だからです。そのため、肌質改善と同時にシミ・くすみの改善も図りましょう。シミは種類によっては、日頃のケアで対策できるものがあります。今あるシミがホームケアで対策できるものかどうかを判断するためにも下記の「シミ審断」をご活用ください。肌質の改善とシミ対策を同時に行うことで美肌に近づけますよ。

シミのない美白肌を目指すなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。

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