ダーマペンはやめたほうがいい?メリット・デメリットからおすすめしない人の特徴も解説
肌に超極細の針を刺すことで、自然治癒力を上げる美容法「ダーマペン」。その施術の特性上、安全性を危惧する人も多いでしょう。インターネット上でも「やめたほうがいい」という口コミを見かけるため、施術を受けるかどうか迷うところです。
そこで今回は、ダーマペンは本当にやめたほうがいいのか、についてその理由から詳しく解説。メリット・デメリットからみるおすすめできる人とやめたほうがいい人の特徴についても触れているので、施術を受けるかどうかの判断材料として参考にしてみてください。
ダーマペンはやめたほうがいい?
ダーマペンは受ける人によって効果にバラツキがあるため、やめたほうがいいかどうかも人によります。たとえばダーマペンは施術後に肌のバリア機能が低下することから、乾燥肌の人にはおすすめできません。日焼けなどで普段から肌が乾燥気味の人は、ダーマペンの治療を受けることで乾燥がさらに進み、肌荒れを引き起こす可能性があるからです。
なお、ダーマペンは専門的な知識が必要になるため、セルフダーマペンの使用はやめたほうがいいと断言できます。そもそもダーマペンは肌に超極細の針を刺して穴を開けることで、肌の回復力を高め、美肌に導く治療法です。超極細とはいえ肌に針を刺すため、場合によっては出血や内出血を起こし、今よりも肌の状態が悪化しかねません。そのため、セルフダーマペンは選択肢から外すのが最適解と言えるでしょう。
ダーマペンをやめたほうがいいと言われる理由
ダーマペンは最適な施術内容とアフターケアをしっかりしていれば美肌効果が期待できる治療法ですが、一部では次のような理由から「やめたほうがいい」と言われることもあります。
- 施術中に痛みが出る
- ダウンタイムがある
- 肌トラブルが悪化する可能性がある
- 効果がない
肌に針を刺す特性上、人によっては痛みを感じる場合があります。また、極小とはいえ傷を作るためダウンタイムも避けられません。施術者の技量によっては効果がでない、もしくは肌トラブルが悪化する可能性があるため、一部の体験者から「やめたほうがいい」という声が上がっているのです。
施術中に痛みが出る
ダーマペンの治療では超極細とはいえ、肌に針を刺します。そのため、施術中はチクチクとした痛みを感じることがあります。痛みを感じる程度は人によりますが、麻酔を使用して施術を行ったとしても痛みを感じる人もいるようです。そのため、痛みに弱い人は「やめたほうがいい」と言えるでしょう。
また、ダーマペンは針を刺す深さによっても痛みの強さが異なります。次の章で詳しく解説していますが、針の長さは肌悩みに合わせて設定されます。もし施術中に痛みを感じた場合は、施術者に申告すれば針を刺す深さを調整してくれるので、多少は痛みも軽減されるでしょう。痛みに耐えられそうにない人は、ダーマペンと同様の効果が期待できる「ピコフラクショナルレーザー」や「マッサージピール」を選択するのもおすすめです。
ダウンタイムがある
ダーマペンは針を刺す施術の特性上、2~7日程度のダウンタイムが必ずあります。ダウンタイムとは、施術を受けてから通常の生活に戻るまでの期間のこと。主な症状としては赤みや腫れ、かゆみ、発疹、皮が剥けるなどです。ダーマペンのダウンタイムは施術時に刺す針の深さによって次のように異なります。
針の深さ | 0.25mm | 0.5mm | 1.0mm | 1.5mm | 2.0mm〜 |
治療部位 | 角質層 | 表皮 | 表皮と 基底層の間 | 基底層 | 基底層と真皮 |
肌悩みの例 | 白ニキビ | 小じわ、たるみ | シミ、シワ、 たるみ | 色素沈着 | ニキビ跡、 クレーター |
ダウンタイム 期間 | 2日程度 | 2~3日程度 | 2~3日程度 | 4~5日程度 | 6~7日程度 |
ダウンタイムをできるだけ短くするためには、紫外線や摩擦などの刺激は避け、保湿ケアをしっかりすることです。ダーマペンの施術後は肌のバリア機能が低下します。外部刺激を受けやすい状態にあり、余計な刺激を受けることで赤みや腫れなどのダウンタイム中に出る症状が長引くこともあります。そのため、施術後は肌への刺激を避け、保湿ケアを入念に行う必要があります。
ダウンタイムが気になる場合は、先に紹介した「ピコフラクショナルレーザー」も検討しましょう。ピコフラクショナルレーザーは、高密度のレーザーを短時間で照射するため、ダウンタイムがほとんどないと言われています。
肌トラブルが悪化する可能性がある
ダーマペンは施術者の技術によって効果が左右する治療法です。施術者の技量によっては、肌トラブルが悪化する可能性も否めません。また、ダーマペンを受ける際の肌の状態や、施術後に適切なアフターケアを行えていない場合は、ニキビやクレーターなどの肌トラブルが悪化するおそれがあります。そのため、クリニック選びはもちろん、施術を受ける側もダーマペンに対して正しい知識を持っておくことが大切です。
クリニック選びの際は、ホームページで「在籍医師の実績」や「アフターケアの充実度」をはじめ、SNSなどで「口コミや評判」も確認しておきましょう。
1回で劇的な効果はでない
ダーマペンは複数回施術を受けるのが前提の治療法です。1回で劇的に変化する治療法ではないため、効果の即効性は望めません。施術を受ける回数の目安は、肌悩み別に次のようになっています。
肌悩み | 回数の目安 |
キメ・ハリの改善 | 1回~ |
ニキビ跡、毛穴、肌質改善 | 3~6回 |
深いニキビ跡、クレーター | 5~10回 |
肌悩みのなかでもキメ・ハリの改善程度であれば、1回からでも効果が見込めます。施術後、数日間で効果を実感できる人もいれば、2週間程度かかる人もいるようです。同じく効果の実感に個人差はありますが、マッサージピールでも1回の施術でハリ・ツヤ感がアップしたと感じられる人もいるので、そちらを検討しても良いでしょう。
ニキビ跡やクレーターなどの肌質が改善したところで、肌にシミやくすみがあれば美肌とは言えません。そのため、美肌を目指すのではあれば、肌質の改善とともに肌の「透明感」アップにも力を入れていきましょう。ただし、闇雲にシミ対策を行ってもより良い効果は得られません。なぜならシミは種類によって対策方法が異なるからです。そのため、まずはシミの種類の特定からはじめる必要があります。
下記の「シミ審断」を活用すれば、簡単な質問に答えるだけでシミの種類と改善方法が分かります。最短で美肌を手に入れるためにもぜひ活用してみてください。
シミも対策したいなら、まずはシミ審断であなたのシミをチェック
ダーマペンのメリット
「やめたほうがいい」と言われる一方で、ダーマペンには次のようなメリットがあります。
- 真皮層から皮膚の再生を促せる
- 傷跡が残らない
ダーマペンでは針の長さ、刺す深さの変更が可能。真皮層という皮膚の奥深くまで、美肌有効成分を直接届けられます。それにより皮膚の根底から再生を促せるため、ニキビ跡やクレーターなど、外用薬ではお手上げの状態でも改善が見込めます。また、適切な施術を行えば、施術中の痛みも少なく、傷跡も残りません。
ダーマペンのデメリット
メリットがある反面、ダーマペンは「やめておいたほうがいい」と言われる理由には、次のようなデメリットがあることも挙げられます。
- 施術後の日常生活で制約が出てくる
- 継続的に治療を受ける必要がある
- 治療中の痛みをはじめとした副作用がある
ダーマペンの施術後は、副作用として腫れや赤み、かゆみなどの症状がでます。そのため、血行が良くなる運動や入浴、飲酒などは控えなければいけません。また、一時的にバリア機能が低下するため、肌への刺激は厳禁。紫外線対策を徹底することや、化粧品を低刺激なものに変更する必要があります。
さらに先にも紹介したとおり、1回では効果を感じにくい治療法なので、複数回施術を受けることになり、時間と費用がかかる点もデメリットとして挙げられます。
ダーマペンがおすすめな人の特徴
先に紹介したメリット・デメリットを踏まえたうえで、ダーマペンがおすすめな人は次のとおりです。
- 小じわや毛穴の開きを改善したい人
- ニキビ・ニキビ跡、クレーターを改善したい人
- シミ・くすみの改善を図りたい人
- 施術の痛みに耐えられる人
- ダウンタイム中のスケジュールを調整できる人
- 施術後のケアを怠らずにしっかりできる人
ダーマペンでは、肌に針を刺して穴をあけることで「コラーゲン」や「エラスチン」の増成を促し、肌悩みを改善へと導きます。そのため、小じわやニキビ跡、シミ・くすみなどの悩みを抱えている人におすすめ。ただし、施術中は人によっては痛みを感じるケースもあるため、痛みに弱い人は向かないでしょう。
また、針を刺す長さにもよりますが、施術後は2~7日程度のダウンタイムがあります。症状の程度には個人差があるため、ダウンタイム中に無理のないスケジュールを組めるようにしておきましょう。
ダーマペンでの施術をおすすめしない人の特徴
メリット・デメリット関係なく、次のような人はダーマペンの治療を受けられません。
【ダーマペンの施術が受けられない人】
- 炎症性ニキビがある人
- ケロイド体質の人
- 妊娠・授乳中の人
- 抗血小板薬を内服中の人
- イボ、皮膚硬化症、単純ヘルペスなどの疾患を持っている人
- 金属アレルギーがある人
上記の症状や状態に該当する場合にダーマペンの治療を受けてしまうと、肌の状態や治療中の病状が悪化することが考えられます。自分自身で症状の判断が難しい場合は、カウンセリング時に医師に相談して判断を仰ぎましょう。
ダーマペン以外の方法も検討しよう
ニキビ跡やクレーター、毛穴、小じわの改善方法はダーマペンだけではありません。ダーマペンを受けられない人の特徴に当てはまった人は、美肌になるために次のような方法も検討してみましょう。
ダーマペン | ピコフラクショナルレーザー | ヴェルベットスキン | |
特徴 | 極小の針で肌に穴を開け、肌の自然治癒力によって肌悩みの改善を図る | 皮膚の深部まで届く高密度のピコレーザー光線で肌悩みの改善を図る | ダーマペンとマッサージピールを組み合わせた施術。薬剤の浸透を促すことにより、コラーゲン生成を促進させる |
期待される効果 | ・小じわなどの肌質改善 ・ニキビ跡・クレーター、毛穴の改善 ・くすみ・シミの改善 ・妊娠線・肉割れの改善 | ・小じわなどの肌質改善 ・ニキビ跡・クレーター、毛穴の改善 | ・肌のくすみやしわの改善 ・ニキビ跡・クレーター、毛穴の改善 |
施術費用 (全顔/1回) | 15,000~20,000円 | 20,000~50,000円 | 20,000~40,000円 |
メリット | ・肌内部からの肌質改善が見込める ・小鼻や目元など、細かい部分へのアプローチが可能 | ・皮膚表面のダメージが少ない ・照射時間が短く、ダウンタイムがほとんどない | ・肌内部からの肌質改善が見込める ・小鼻や目元など、細かい部分へのアプローチが可能 ・即効性が高い |
デメリット | ・痛みがある ・7日程度のダウンタイムがある ・ダウンタイム中は肌のバリア機能が低下する ・シミができる可能性がある ・金属アレルギーの場合は受けられない など | ・シミ改善には効果が見込めない ・施術後、痛みやかゆみ、赤み、色素沈着などの副作用が起こる場合がある | ・10日程度のダウンタイムがある ・金属アレルギーや皮膚炎などがある場合は受けられない ・トレチノイン、ハイドロキノンなど併用不可の外用薬がある |
3つの方法のなかでも費用をおさえやすいのもダーマペンですが、施術の際に人によっては痛みを感じることもあり、ダウンタイム中に肌のバリア機能が低下するなどのデメリットも多くあります。それぞれメリット・デメリットがあるので、比較検討したうえで施術方法を決めることをおすすめします。
ダーマペンでの施術する前に知っておきたいこと
ダーマペンの施術を希望する人で肝斑がある人は注意が必要です。肝斑はデリケートなシミで、少しの刺激でも濃くなる性質を持ちます。悪化のリスクがあるため、クリニックによっては肝斑がある人へのダーマペンの施術をお断りしているケースもあります。なかには針を刺す深さを調整することで、施術を行ってくれるクリニックもありますが、肝斑が悪化しないとは言いきれません。
そのため、可能であれば先に肝斑の治療を行い、改善してからダーマペンの治療を受けるのが望ましいでしょう。
美肌を目指すならシミ改善も大事
肝斑をはじめ、シミは肌の「透明感」を損なう原因となるため、美肌には大敵です。そのため、美肌を目指すならニキビ跡やクレーターだけでなく、シミ改善にも力を入れていきましょう。
シミは種類によってはホームケアでも対策ができるので、まずは「シミ審断」を活用して、シミの種類を特定することをおすすめします。
あなたのシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。
よくある質問
ダーマペンの効果がない人はいる?
肌悩みに対して適切な施術が行われていない、アフターケアがしっかりできていない場合には効果がないと感じる場合があります。また、1回で効果がでるような劇的な治療法ではないので、即効性を求めている人からすると「効果がない」と感じやすいでしょう。
ダーマペンでクレーターが悪化することはある?
施術者の技量によってはクレーターが悪化するケースもあります。肌悩みに対して最適な針の長さ・深さ、薬剤薬剤の量・種類の選択、施術の頻度・強度の調整が求められるので、クリニック選びの際には実績豊富な施術者がいるかどうかを確認しておきましょう。
ダーマペンで毛穴が悪化することはある?
クレーターの悪化と同じく、施術者の技量によっては毛穴の状態が悪化することも考えられます。そのため、ダーマペンの治療を受ける際は、信頼できるクリニック選びが重要なポイントになってきます。
ダーマペンの1回目の効果は?何回やればいい?
1回目の効果は早い人で施術の数日後に実感できます。遅くても2週間程度で実感する人が多いようです。ただし、効果を実感できるのは肌のハリやツヤ感がアップした程度。ニキビやニキビ跡、クレーターなどの改善には3~10回程度の施術が必要です。
ダーマペンでアレルギー反応はある?
ダーマペンは針を肌に刺すため、金属アレルギーの人はアレルギー反応を起こす可能性があります。また、ケロイド体質の人は、施術による傷が残るおそれがあるため、ダーマペンの治療は受けられません。
ダーマペンで後悔しないためにしっかり検討しよう
ダーマペンがおすすめな人は「痛みに強い人」や「アフターケアをしっかりできる人」です。反対におすすめできない人は「炎症性ニキビがある人」や「ケロイド体質の人」、「イボなどの特定の疾患を持つ人」などです。
おすすめできない人が施術を受けてしまうと、今よりも肌の状態が悪化する可能性が高いため、ダーマペンを希望する場合は医師とよく相談するようにしましょう。また、美肌に近づく方法はダーマペンだけではないため、その点も含めて医師と相談しましょう。
さらに、ニキビ跡やクレーターを改善したとしてもシミやくすみがある場合は美肌とは言えません。美肌には「透明感」が大切なので、肌質改善とともにシミ・くすみの改善も図りましょう。
シミは種類によっては日頃のケアで対策できるものもあります。そのため、まずは下記の「シミ審断」を活用して、シミの種類を特定しましょう。シミ対策も同時に取り組むことで美肌を目指してみてください。
あなたのシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。
監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長
・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。
■この記事の参考文献
痩身エステnavi:https://www.beauty-park.jp/salon/
【やばい?】「ダーマペンはやめたほうがいい」は本当?:https://www.beauty-park.jp/salon/dermapen-yametahougaii/