美白肌になる方法は「透明感」を出すこと!美白を妨げる主な原因と対処法

「なんだか肌がくすんで見える」

「年齢を重ねてシミが増えてきた」

こうした悩みを持つ人のなかには「美白」ケアで肌を白く美しくしたい!と考える人も多いのではないでしょうか。美白になるための方法はスキンケアとインナーケアがあります。これらはそれぞれケアの目的が違うため、どちらか片方を実践すれば美白になれるわけではありません。

そこで今回は、美白肌になるための方法を紹介。美白肌を遠ざけるシミ・くすみの原因と対策法についても触れているので、デイリーケアの参考にしてみてください。

「美白」とはシミやくすみがない肌

美白といえば「雪のような肌」や「白玉肌」に例えられる白い肌をイメージする人は多いのではないでしょうか。こうしたイメージにより勘違いしがちですが、美白とは本来、肌の「色を白くする」ことではなく、「メラニンの生成を抑え、シミ、そばかすを防ぐ」ことを意味します。たとえば次のようなシミ、そばかす、くすみなどのない肌を「美白肌」と言います。

つまり美白とは「シミ、そばかす、くすみなどがない元来の肌色を目指すこと」であり、元の肌色よりも白くすることを目標にするものではありません。

裏を返せばシミ、そばかすなどの肌トラブルに対して適切なスキンケアや治療法を用いれば、誰でも美白肌を手に入れられるということになります。美白肌になるための基本的かつ重要な対策としては、「肌トラブルの予防」と「今抱えている肌トラブルの悪化を防ぐこと」が挙げられます。

白く美しい肌になるには「透明感」と「うるおい」が必要

シミなどの肌トラブルをなくし本来の肌色に戻せれば美白肌は手に入れられますが、美白の世間的イメージである「白く美しい肌」になるためには肌トラブルの軽減だけでは足りません。「白く美しい肌」になるためには肌トラブルをなくしたうえで、さらに「透明感」と「うるおい」のある状態を目指す必要があります。

透明感がある肌とは「白く透き通った状態に見える肌」のことを言います。うるおいのある肌とは「適度に皮脂膜があり、肌内部の水分量が保たれている状態の肌」のことを指します。わかりやすいのは、赤ちゃんの肌です。

この2つを得るために欠かせないのが、「紫外線対策」と「保湿ケア」、「規則正しい生活習慣」です。肌の乾燥や、肌トラブルの原因となるホルモンバランスの乱れを予防し、肌のキメを整えることで、「透明感」と「うるおい」のある白く美しい肌に近づけます。

美白を妨げる肌トラブルの原因

美白を妨げる肌トラブルは主に「シミ」と「くすみ」です。シミやくすみもさまざまな種類があり、その種類によってできる原因が異なります。

シミの原因

シミができる根本的な原因は「ターンオーバーの乱れ」です。ターンオーバーとは肌の新陳代謝のこと。ターンオーバーが28日周期で正常に行われている場合は、紫外線などによりできたメラニン色素は古い角質とともに肌の外に排出されます。

しかし、紫外線ダメージの蓄積や加齢などによりターンオーバーの周期が遅くなってしてしまうと、メラニン色素が排出されずに肌内部に残ります。肌内部に残ったメラニン色素が色素沈着することでシミとなって現れます。これが、シミができる基本的な仕組みですが、シミの種類によって原因と対策方法が次のように異なります。

シミの種類特徴主な原因主な対策
老人性色素斑
・円形で茶色っぽい
・徐々に濃くなる傾向
・加齢
・紫外線
・紫外線対策
・レーザー治療
・美白効果が期待できる栄養素、内服薬の服用
そばかす(雀卵斑)
・小さな斑点のようなシミ
・散らばっている
・夏は色が濃く、冬は薄いことも
・遺伝
・紫外線
・紫外線対策
・化粧品などによる美白ケア
・レーザー治療など機械治療
炎症後色素沈着
・色ムラがある
・輪郭がぼやけている
・傷跡
・やけど跡
・ニキビ跡
・かぶれ跡
・紫外線対策
・L-システインを含む食品やサプリの摂取
肝斑
・頬骨や口周り、おでこなどに左右対称にできる
・薄茶色から茶褐色
・輪郭がぼやけている
・女性ホルモンの乱れ
・紫外線
・摩擦
・生活習慣を整える
・内服薬の服用
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
・灰色や青みを帯びた褐色
・米粒大
不明レーザー治療
脂漏性角化症
・黒褐色
・イボのような形状
・ほくろより硬く、ボコボコしている
・加齢
・紫外線
・液体窒素
・炭酸ガスレーザー

シミは種類によってできる原因はもちろん、対処法も異なります。自己判断で誤った対処をしてしまうと、シミを薄くするどころか悪化させかねません。そのため、シミ対策をはじめるにはまず種類の特定が重要です。

しかし、自分でシミの種類を特定するのは意外と難しいもの。そんなときは、下記のシミ審断をお試しください。簡単な設問に答えるだけで、シミの種類と対策方法がわかります。

あなたのシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

くすみの原因

「肌がくすんでいる」とは、肌の透明感が失われていたり、肌本来の色よりも暗く見えたりする状態のことを言います。肌のくすみは、次のようにくすんで見える色味によって考えられる原因が異なります。

肌の色原因できやすい人
茶色っぽい
メラニン・日光に当たることが多い人
・紫外線対策を怠っていた人
・スキンケアで肌を摩擦している人
・生活習慣が乱れがちな人
黒っぽい
角質脂厚・肌に厚みがあり、ごわごわしている人
・忙しくて疲れが溜まっている人
・寝不足な人
・食生活が乱れがちな人
乾燥・白く粉を吹いている人
・毛穴が気になる人
・エアコンが効いた部屋にいることが多い人
・花粉が飛ぶ時期や季節の変わり目に肌が荒れる人
血行不良・冷え性の人
・身体がむくみやすい人
・疲れやすい人
・目の下にクマができやすい人
黄色っぽい
糖化・白米・麺、お酒など糖質が高いものが好きな人
・お菓子やジュースなどの糖分をよく摂取する人
・野菜をあまり摂らない人

メラニンが主な原因の、茶色っぽいくすみがある人は、これ以上悪化させないために紫外線対策を徹底しましょう。

黒っぽいくすみの場合は、角質の除去や保湿、運動習慣をつくるのがおすすめです。

黄色っぽいくすみの場合は、糖質を抑えた食事内容への変更や、野菜や汁物から食べるなど食事の順番を変えてみると良いでしょう。

くすみのより詳しい対策方法については、下記の記事で解説しているのであわせてご覧ください。

美白肌になるための方法

美白肌になるための方法は、大きくわけて「スキンケア」と「インナーケア」の2つがあります。この2つは目的が異なり、スキンケアは今あるシミやくすみの悪化予防に有効な手段です。一方、インナーケアでは内側からシミやくすみに働きかけて改善を図ります。

そのため、スキンケアのみを行い、すでにあるシミやくすみの悪化を予防するだけでは美白肌は手に入りません。逆も同じことが言えます。そのため、美白肌を目指すのであればスキンケアとインナーケアは同時に行うようにしましょう。なお、いずれの方法も即効性はなく、継続的にコツコツ取り組む必要があります。

スキンケア

日焼け止めや美白有効成分が入ったスキンケアを行うことで、美白肌への道を妨げるシミやくすみなどの肌トラブルを予防できます。

紫外線対策の徹底

紫外線はメラニン色素を作り出す大きな要因です。また紫外線によるダメージが蓄積することでターンオーバーが低下。美白肌を遠ざけるシミの原因にもなります。そのため、シミを防いで美白肌になるためには紫外線対策が欠かせません。

主な紫外線対策として挙げられるのが、日焼け止めを塗ることです。夏のイメージが強い紫外線ですが、実は年中降り注いでいます。そのため、季節問わず日焼け止めを活用して紫外線から肌を守りましょう。また、紫外線は窓ガラスを通過するため、外出する予定がない日でも塗っておくことをおすすめします。

引用元:環境省 紫外線 環境保健マニュアル 2020

日焼け止めにはリキッドやスプレー、シートなどさまざまなタイプがありますが、注目すべきは「SPF」と「PA」の値です。上記のようにそれぞれ数値の目安があるので、生活シーンに合わせて最適な日焼け止めを選ぶようにしましょう。また、時期やシーンによっては汗で日焼け止めが落ちやすくなるため、こまめに日焼け止めを塗り直すことも重要です。

さらに日焼け止めとあわせて、サングラスやつばの広い帽子、アームカバーなどのグッズを活用すると、より高い紫外線対策効果を得られます。紫外線対策については下記の記事でも詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

美白化粧品の使用

シミ・くすみの予防には美白に役立つ成分が含まれている化粧品の使用もおすすめです。その成分には次のようなものがあり、それぞれ期待できる効果が異なるため、肌の悩みにあわせて選ぶようにしましょう。

美白に役立つ成分期待できる効果
ビタミンC誘導体メラニンの生成を抑制し、新陳代謝を高める。コラーゲンの生成も促進するため、シワを防ぎハリを取り戻す
アルブチンメラニンを生成するチロシナーゼの働きを抑制する
トラネキサム酸メラニンの生成に必要なプロスタグランジンなどの働きを抑制。肌の炎症で起こる色素沈着によるシミ予防にも有効
プラセンタエキスメラニンの生成や色素沈着を阻害。肌のターンオーバーを助けてくれる
(ハイドロキノン)メラニンの生成を抑制。メラニン色素を薄くする(脱色)
(グリチルリチン酸)肌の炎症を抑え、色素沈着によるシミ予防に効果的
(ビタミンE)血行促進・新陳代謝の活性化により、肌のターンオーバーを促進
(セラミド)肌のバリア機能を支え、高い保湿効果がある
グリセナジーMKターンオーバーを正常化させ、同時に肌表面のメラニンを分解するというダブルアクション。シミを薄くする効果が認められている。ヒト臨床試験でできてしまったシミ改善が報告された最先端成分
※()は美白有効成分ではない成分

各成分の効果については、以下の記事で詳しく解説しているのでこちらも参考にしてみてください。

美白肌の敵であるシミの対策をスキンケアで行う場合は、「まず自分にできたシミを知ること」が大切です。やみくもにスキンケアに手を出すのではなく、下記のシミ審断を使ってシミの種類を把握することからはじめましょう。

あなたのシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

インナーケア

メラニンの生成を抑えたり、肌のターンオーバーを促す栄養素を摂ることで、内側からシミ・くすみの改善を図れます。日々の食事内容を工夫するだけでなく、必要であればサプリメントも活用しましょう。

栄養を摂れる食事

シミ・くすみを改善し、美白肌を手に入れるためには、日頃の食事から摂る栄養素も意識しておきましょう。美白効果が期待できる栄養素には次のようなものがあります。

栄養素期待できる美白効果摂取できる食材
ビタミンCメラニンの過剰生成を防ぐレモン、いちご、キウイフルーツ など
ビタミンE肌のターンオーバーをサポート。メラニンの色素沈着を防ぐナッツ類、鮭、アボカド など  
ビタミンA抗酸化作用で紫外線からの肌ダメージを予防トマト、かぼちゃ、ほうれん草 など
ビタミンB2肌のターンオーバーを正常にする働きがある納豆、モロヘイヤ、卵
ビタミンB6肌のターンオーバーを正常にする働きがあるニンニク、マグロ、鶏むね肉
リコピン抗酸化作用があり、肌を老化から守るトマト、スイカ、柿
ミネラル肌のターンオーバーを促し、肌のバリア機能を強化するチーズ、牛肉、海藻類、レバーなど
β-カロテン肌に潤いを与える。紫外線から肌を守るにんじん、ケール、みかん
アスタキサンチン強い抗酸化作用があり、肌を老化から守るエビ、蟹、いくら

美白の大敵であるシミの改善に効果的な栄養素については、次の記事でも触れているので参考にしてみてください。

サプリメントの服用

食事だけで栄養素をカバーできないという場合は、サプリメントの活用がおすすめです。サプリメントは、次のポイントを抑えて選ぶことが大切です。

  • 肌トラブルにあった有効成分が配合されているか
  • 継続できる値段かどうか
  • 粒・顆粒・ドリンクなどから飲みやすさも考慮する

肌トラブルにあった有効成分が配合されていないと、服用しても思うような効果は得られません。また、サプリメントは一定期間、継続して飲み続ける必要があるため飲みやすさはもちろん、コスパが良いかどうかも重要です。

インナーケアによるシミ対策で美白を目指すためには、「まず自分のシミを知ること」が重要です。シミの種類をいち早く知るためにも、下記のシミ審断をご活用ください。

あなたのシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

美白肌になりたいならシミ対策は必須

美白肌を手に入れるためには、日頃からシミに対するケアが重要です。今よりも美白を目指す場合は、スキンケアでシミ予防を行いつつ、インナーケアで内側からの改善を図りましょう。

ただし、シミの種類によって原因や対策方法が異なります。そのため、美白肌を目指す第一歩として、今あるシミの種類を知ることからはじめましょう。自分にできたシミの種類がわからない場合は、ぜひこちらのシミ審断を試してみてください。

あなたのシミを本気で治したいなら、3分でできるシミ審断を活用してみてください。

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

監修医師 コッツフォード良枝 先生 銀座禅クリニック医院長

・所属学会
日本抗加齢学会/日本麻酔科学会/日本オーソモレキュラー医学会/国際オーソモレキュラー医学会/
国際抗老化再生医療学会/臨床水素研究会/日本東洋医学会正会員
・経歴
2007年山梨大学医学部卒業、その後国際医療センター国府台病院で初期研修。研修後は日本医科大学麻酔科に入局し勤務。
その後大手美容クリニック勤務ののち、一般皮膚科、美容皮膚科などの勤務、院長勤務などを経て現在はGINZA Zen禅クリニック院長。
人が持つ本来の美しさを引き出すことをモットーに、たくさんの患者の様々な皮膚と真剣に向き合う。

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